【木下綾子さんインタビュー】 活躍する中小企業診断士の「開拓力」

【木下綾子さんインタビュー】 活躍する中小企業診断士の「開拓力」

【第1回 だれにでもあるはじめての案件】

【木下綾子さんインタビュー】

経営という大きな課題に対して,経営者と共に考え,解決策を探っていく中小企業診断士の仕事は,幅広い知識が要求され,時に大きなプレッシャーを背負うこともある大変な仕事です。中小企業診断士として独立してすぐに重責を背負う仕事で成果を出すことはハードルが高く感じます。今回は,独立診断士として,コンサルティング業務を中心に企業支援を行う木下綾子(きのしたあやこ)さんにスタートアップの独立診断士が直面する課題と,それらを乗り越えてきたご経験についてお話を伺いました。

はじめての案件でも「とりあえずやってみる」

――私は2019年に独立したばかりですが,実績がない中で,案件を獲得する苦労を味わっています。木下さんはどのようにお仕事を獲得していきましたか。

最初はどこで何をすればいいのか,とても迷いますね。右も左も分からない状態で,案件や仕事をもらえる場所を見つけるのはとても大変だと思います。間違ったところへ行って,間違ったことをやり続けていてもなかなか仕事にはつながらない。また,公的機関などからお仕事を頂く場合,実績がないと難しい場合もありますよね。お客様のためを思えばこそ,担当者が専門家の実績を重視するのは当然だと思います。

私の場合は,取材の学校から頂く案件がきっかけで独立することができました。実績を積むことができるという点で,インプットとアウトプットの両方の場所がある取材の学校はスタートアップの中小企業診断士にとって安心して取り組めるよい機会だと思います。

――取材の学校の場合のように,インプットの場がしっかりあればこそ,アウトプットの機会にもチャレンジすることが出来たと思うのですが,その他の案件を受ける際,未経験の分野の仕事はどうやって案件を獲得していきましたか?

例えば,知り合いの中小企業診断士の先輩から案件を頂くことがあります。未経験の案件であっても,その先生から見れば自分が適切だと思って発注してくれていると思うんです。だから,そういう時は「とりあえずやってみる」ことにしています。実際に案件に取り組むことで自分も成長できますし,素直に相談すれば大抵の先生は親切に教えてくれます。できるできない,を考えるよりも,機会があるなら「とりあえずやってみる」ことが大事だと思います。

仲原 真澄

仲原 真澄 取材の匠メンバー,中小企業診断士

大学卒業後,伊豆市商工会に勤務。記帳指導や労働保険に関する業務を担当。市のDMOに出向中,観光産業振興に携わる。2018年に中小企業診断士登録し,独立。現在,観光産業振興を専門に宿泊業,観光サービス業の支援を行っている。

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