【日景聡さんインタビュー】 “30年後の自分の存在・役割”からひも解く「ワタシの持続可能性」

【日景聡さんインタビュー】 “30年後の自分の存在・役割”からひも解く「ワタシの持続可能性」

【第1回 SDGsとの出会い】

【日景聡さんインタビュー】
(撮影:中小企業診断士 石田 紀彦氏)

せっかく取得した中小企業診断士の資格。しかし、コロナ禍の中で、診断士資格や受験勉強を通じて得た知識をどう生かしたらよいか悩んでいる方は少なくないでしょう。今回は2010年に診断士試験に合格し、大手マスメディアで企業内診断士としてご活躍した後、2019年に独立診断士に転身し、中小企業での「持続可能な開発目標」(SDGs)の推進や大学生との連携に注力されている日景聡さんに、その活動にかける想いを伺いました。

危機感に突き動かされて始めたSDGsの推進

――診断士向けの理論政策研修をはじめ、積極的に「SDGs」の発信をされていますね

SDGsを初めて知ったのは3年ぐらい前になります。大学講義の手伝いをする中で、環境問題や社会問題に関心がある大学生たちと話すうちに、学生さんたちに背中を押される形で自分もSDGsについて学ぶようになりました。

実は、1年くらい前のことですが、知り合いの経営者が「SDGsのことを知り合いの診断士の方に何度も話したが、通じなかった」とFacebookに投稿しているのを目にしました。SDGsの認知度は一般的に3~4割といわれていますが、当時、診断士内での認知度は数パーセントだったのではないかと感じています。「診断士が取り残される」という危機感に突き動かされて診断士に向けて、さらに力を入れて診断士向けにも発信するようになったのです。

――発信する際に心掛けていることはありますか

自分自身が参加したSDGsセミナーやSDGs研修を振り返ると、どうしても知識偏重の座学タイプのものが多いように感じます。 一方、自分の場合、マスメディア出身ということもあり、現場重視の発信を心がけています。取材経験を活かして自分の目で見て社長の話を聞く。現場の写真を撮ってくる。そこで働く従業員はどう思っているのか あえて社長のいないところでこっそり聞いてみることも。 20歳過ぎの従業員から聞いた「SDGsに取り組むことで地域の方々にも感謝されている。本当にやってよかった」というエピソードなど、現場の声をお伝えできることこそ大切なメッセージだと確信しています。

伊藤一彦

伊藤一彦 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1966年生まれ。神奈川県横須賀市出身。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。以降、グループのリース会社やベンチャーキャピタル(現職)で計28年間法人向けの資金調達支援に従事。2019年9月中小企業診断士登録。趣味は中国古典等の読書の他、懸垂・握力強化等の身体の鍛錬。

輝く診断士のお仕事紹介カテゴリの最新記事