【和田純子さんインタビュー】 中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走して会社の未来をつくる

【和田純子さんインタビュー】 中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走して会社の未来をつくる

【第3回 100年企業が1社でも増える支援がしたい】
過去の記事:第1回第2回

【和田純子さんインタビュー】

前回に続き、事業承継支援を専門として活動する和田純子さんにお話を伺いします。

第3回の最終回は、和田さんが自分の中小企業診断士の活動に抱く思いについて話していただきました。

実績を積み上げて自分のブランド価値を高める

――独立してどんなことが大変でしたか。

スケジュールや体調等の自己管理が一番大変です。納期に遅れたり成果物の出来が悪いと、それは自分の責任なので、お客様からの信頼を損ねないよう、納期から逆算して計画を立て、早めに仕事を進めることを意識しています。

一方、独立したら、仕事の場所や時間などを自由に決められる良さがあります。また、民間企業との契約であれば、相場はありますが、自分のブランド価値に応じて契約金額を自分で設定できます。

――自分のブランド価値を高めていくために、これから何をしようと考えていますか。

独立して丸4年が経ち、私が事業承継支援をして成果が出た実例が増えています。近い将来、その実例をもとに事業承継セミナーを自主開催し、論文発表や書籍出版もしたいです。これらをきっかけに自分のブランド価値や知名度を高めて、コンサルティングやセミナー講師の依頼の増加を期待しています。

日常では、ブログやSNSで事業承継や経営支援に関する有益な情報を積極的に発信しています。これからは、自分が持つ情報や考えを発信することに益々価値がある時代になると考えています。

企業存続のための支援がしたい

――和田さんが他にやってみたいことはありますか。

今、新型コロナウィルスの感染拡大の影響で「会社が倒産した」「老舗の店舗を閉めた」「従業員を全員解雇した」等の心が痛くなるニュースが流れています。

このような状況に対して、従業員の給与補償のための雇用調整助成金や、休業店舗の補償のための感染拡大防止協力金等の国や自治体の支援制度や、融資の相談窓口等があるにもかかわらず、知らないがゆえに倒産しかないと思い込んでいる事業者もいることでしょう。

大変な時こそ支援策をいち早くキャッチし、困惑している中小企業に最新情報を逐一届けることが中小企業診断士の使命と考えています。私も常に情報のアンテナを張り巡らして、情報を届けていきます。

実は、受験生時代に中小企業への支援策が沢山あることを知った時、「中小企業を助ける仕事を本職にしたい」と志したのが独立の一つのきっかけです。

――和田さんが中小企業診断士として、精力的に活動している思いの根幹は何でしょうか。

近年の事業承継は親族内承継が減少する一方で、親族外承継とM&Aが増えています。

創業時から受け継いできた技術ノウハウや育てた人材を消滅させてしまうのは、すごくもったいないです。

なので、全ては無理でも、価値ある経営資源を残して、それを後世に受け継いでいくことを願っています。

100年企業を1社でも増やすために支援し続けることが、私の人生の目標です。

那須 美紗子

那須 美紗子取材の匠メンバー,中小企業診断士

大学卒業後,証券会社で企画業務に約10年,出向にて信託銀行の業務システムのシステムエンジニアに約2年従事。その中で,システムや業務の新規構築・改善,新サービスの立上げなどを幅広く経験。2019年に中小企業診断士登録。自身も3人の子供を育てながら働く経験を活かし,働く親の支援活動も行う。趣味は旅行と茶道。

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