【中尾友和さんインタビュー】 「唯一無二」を実現するコンサルタントとは

【中尾友和さんインタビュー】 「唯一無二」を実現するコンサルタントとは

【第1回 営業で唯一無二になる】

【中尾友和さんインタビュー】

中小企業診断士の資格を取得後、2016年に故郷広島に帰り開業。営業支援を中心に広島で活躍される中尾友和さんに、どのようにしてそのスタイルを築かれたのか、お話をお伺いしました。

「営業」が診断士活動の強み?

――今のお仕事内容をお聞かせください。

ものづくり補助金申請書作成の支援や公的な専門家派遣などもやっていますが、売上が大きいのは営業研修などの営業支援で、全体の6割を占めています。営業支援は企業からの直接の仕事、いわゆる民・民の仕事もあり、単価が高いので、かけている時間の割に売上額が大きいですね。

――営業力が診断士活動の強みになっているということですか?

そうですね。でも、たとえば商工会議所のセミナーに来てくれた方が「ちょっとうちでも頼む」とお声をかけていただくことも多いです。

それで実は僕、営業はあまり得意ではないんです。

――営業、得意じゃなんですか!?

もともと人付き合いがあまりうまくなくて、人間関係でよく悩んでいました。

同窓会では同窓生から「俺はお前からは買わん。」とまで言われました(笑)。そのくらい人付き合いが上手くなかったんです。

就職も企画系の仕事をことごとく落ちて、就職どうしようか?と考えた末に、一番枠が広く、採用してもらえそうな職種が営業だと思ったから営業希望で試験を受けて、営業の中でも一番きつくなさそうな食品のルート営業を選びました。

唯一、利益を追求し年間最優秀賞に

――ではなぜ今、営業を売りにされているのですか・・?

きつくなさそう見えたのに、入社を決めた「福寿園」での営業は、想像とは違うものでした。

内定後の大学4年生の12月、突然人事の人から電話がかかってきて「手伝ってくれ」と言われたんです。ちょうど新製品「伊右衛門」の発売時期で、2か月間アルバイトで雇われながら、卒業旅行も行けず、中四国の量販店をひたすら新規営業に回りました。

でも、新製品の新規営業は会社にもノウハウがなく、結果的に先輩とも同列の条件でスタートを切ることができたんです。この経験が生きて、のちに年間最優秀賞もとることができました。

――どのようにして年間最優秀賞をとられたのですか?

当初は会社が求めるように自分もシェア拡大のために、売上だけを追いかける営業スタイルでした。でも、そのうちに量販店に高いリベートまで払い、利益度外視で営業することに疑問を持っていました。そこで、販売実績をすべてエクセルに記録し、商品別の利益を計算して、売上だけでなく利益を最大化するための営業活動をしていました。

その甲斐があって、所属していた事業部の粗利益を3年間で4倍にまで伸ばすことができました。そうしたことが評価につながったようです。

――他の人がやらないことをやって「営業」に必要な武器を身につけたのですね。

西島 拓

西島 拓 取材の匠メンバー、中小企業診断士

神奈川県横浜市出身。旅行が趣味で2015年に全都道府県踏破を達成。その時に目の当たりにした地方経済の厳しさに強い問題意識を抱き2020年1月に独立、東京を離れる。現在、山口県萩市の地域おこし協力隊としても活動中。

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