【安田雅哉さんインタビュー】 海外赴任を続けながら合格できた秘訣とは

【安田雅哉さんインタビュー】 海外赴任を続けながら合格できた秘訣とは

【第3回 診断士試験を通じて本質を理解する】
過去の記事:第1回第2回

【安田雅哉さんインタビュー】

3回目は、2次試験にフォーカスして、合格した年度とそうでない年度で何が変わったのかをうかがいました。また、合格後の世界についても教えていただきました。

「訊かれていることに素直に答える」とは

――事例1~3は得意でしたか。

いいえ。得意な科目は1つもありませんでした。正解が公表されない2次試験に得意も不得意も無いと思っていました。(笑)

――合格年度とそうでない年度でご自身の中での違いを教えてください。

設問の意図がわかっていたかどうかだと思います。もちろん設問は日本語なので読めます。ですが、合格できなかった3年間は、その設問が何を訊いているのか、なぜそれを問うているのか、という本質が理解できていなかったんです。たとえば受験生ならおそらく使っている「ふぞろいな合格答案シリーズ」を読むと、いろんな合格答案、不合格答案が載っています。不合格が続いていた頃は、そこに書かれている表面的なキーワードに捉われていました。合格年度にそれをやっと理解できました。

――そのあたりをもう少し詳しく教えてください。

事例企業も設問も毎回違いますが、訊かれることはほとんど変わらないことに気づいたんです。事例1であれば、環境分析、組織、人事、戦略などが問われます。それを踏まえて関連する知識も適用して解答を準備します。出題者は「組織面ではこの企業はどうですか?」ということを、あの手この手で訊いているのです。

また、それぞれの設問で重複したことは訊かないはずです。その設問構造が理解できてからは、安定した回答が作れるようになりました。事例2・3も同様です。各事例ともそれぞれ特徴があり、訊かれそうなことは決まっているので、何の分野について訊かれているかをよく意識して対応しましょう、と受験生にはアドバイスするようにしています。

――そのような理解に至るには、「慣れ」しかないのでしょうか。

工夫はできます。2次試験の参考書を見ると、「この設問は何について訊いていますよ。」という解説が書いてあります。何冊も見てみると参考書ごとにいろんなことを述べているように見えますが、本質は似たことを述べていることに気づくと思います。それを理解するようにするといいと思います。そうしたことを意識して解説を読み込むと、重要なキーワードが目に入ってくるようになると思います。

2次試験を勉強していると、よく「訊かれていることに素直に答えましょう。」といわれます。私はその意味を3年目まで理解できていませんでした。自分では「訊かれていることに答えている。」と思っていましたが、組織のことを訊かれているのに人事について答えるなど、方向性がずれていたのです。

診断士になって考えたこと

――診断士になって一番うれしいと思うことは何ですか。

普段会えないような人と出会えることです。海外に在住しているので意識的に多くの繋がりを持ちたいと思うのかも知れません。オンライン化が急速に進み、コミュニケーションの仕方が大きく変わったと思います。

――最後に、今後、診断士に必要なスキルは何でしょうか。

自分が決めた枠に囚われる診断士は、生き残れないと思います。やはり、世の中が求めるものを知り、それを提供できるようスキルを尖らせていくべきだと思います。どの方向に力を尖らせていくのかは、お客様次第だと思います。結局、お客様とつながっている人が一番生き残れると思います。私の次の課題は、そういうお客様を見つけていくことだと思っています。

山浦 直晃 取材の匠メンバー、中小企業診断士

神奈川県在住。都内信用組合の営業職を経て、情報システム会社へ転職。約15年間にわたりERPシステムの導入コンサルタントに従事した後、現在は経営企画業務を担当。2019年度に診断士登録し、東京都診断士協会中央支部に所属。趣味は読書・愛猫と戯れること。診断士活動と休日の過ごし方について摸索中。

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