【道本浩司さんインタビュー】 合格して見えた中小企業診断士の価値

【道本浩司さんインタビュー】 合格して見えた中小企業診断士の価値

【第3回 合格によって得たものは想定外のものだった】
過去の記事:第1回第2回

難関国家資格である診断士資格。キャリアアップや自己啓発を目的に受験される方が多いが,合格後の姿はイメージできているだろうか?独学で診断士試験の合格を掴み,企業内診断士として精力的にご活躍されている道本さんを通して,合格後の姿と合格までのプロセスをお伝えしたい。

義父が後押しした家族への理解

――勉強を進めていく中でご家族の反対はありましたか

反対はありませんでした。妻は勉強することを応援してくれていて,とても助かりました。なぜかというと,お義父さん(妻の父親)が中小企業診断士を目指していた時期があり,多くの勉強量が必要な難しい資格だということを理解してくれていました。ただし合格後の活動はあまり理解が得られていませんね(笑)

合格によって得たもの

――受験生時代には想定してなかった合格後に得たものはありますか

正直に言うと,自己啓発が目的で受験をしたので,合格した後のことは全然考えていませんでした。診断士資格は独占業務があるわけではないので,いろいろな活用方法があると感じていますね。何もやらないというのも一つの選択肢でしょう。登録を凍結することも可能です。その一方で,資格を活かして独立を目指してがんばっている方や,転職しようとされている方,副業を考えている方など様々です。そういった方々と知り合い,自分自身もこの資格をどう活用していこうかなと考えるきっかけをいただきました。考えてみると,そのようなきっかけを与えてくれた仲間と知り合えたこと,これが一番の財産です。

――合格後は本業にも影響はありましたか

まず,考え方が変わりましたね。これまで以上に相手へ説明する時のロジックや,説得力を高めるにはどうしたらよいかを考えるようになりました。定量的なデータを盛り込んだ説明が望ましいでしょうし,あるべき姿と現状から課題の設定といった課題解決に向けたシナリオの組み立てを意識しています。

ただ,診断士試験を合格したことを社内へ公言していませんので,目にみえる変化はありません。

――それは2次試験の答案解答のプロセスが根付いているのでしょうか。

そうですね。そこは自分自身がスキルアップできたと思います。それによって,社内で必ず意見が通るかといえばそうではありません。しかし,相手にわかりやすく,理解しやすく伝えるための準備として,まずは自分の頭の中で情報を整理するスキルは身についたと実感しています。

―― 1次試験の知識はどう役立てていますか

主に企業経営理論の知識を使います。これはSWOT分析・5フォース分析などのフレームワークを活用しています。その他には,社内の財務諸表をみる機会に財務会計の知識が役立っていると思います。

将来のキャリアを考える機会を与えてくれた

――ご自身の10年後はどう考えられていますか

もちろん,今の会社に在籍し続けるという選択肢がありますが,その他の選択肢を考える機会が生まれました。それは,今まで考えることもありませんでした。受験生時代や合格後に,いろいろな業界の話や,チャレンジして成長されている話を聞くと,選択肢が広がりますよね。自分自身が自己実現し,かつ成長できる場が今の会社にあれば,そのまま居ればいい。そうでなければ10年後にもっと成長できる場を探すことを考えられるようになりました。

――セカンドキャリアでしょうか

今の会社は定年が65歳なので,そのあとの人生を見据えて考えていきます。定年後,四六時中家にひきこもっているより,外に出て活動しているほうがよいと思います。何にせよ,中小企業診断士に合格したことでセカンドキャリアを考えるきっかけになったことは間違いありません。

中川信吾

中川信吾 取材の匠メンバー,中小企業診断士

北海道出身,神奈川県藤沢市在住。食品製造業に勤務をしている。これまでに生産性改善支援:製造現場のムダ取り削減プロジェクトの事務局として,コンサルティング会社より指導を受けた経験,生産ライン構築のプロジェクトをリードした経験を持つ。今後はHACCPコーディーネーターの資格を活かして中小食品製造業の支援をおこなっていく。

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