【第3回 5年間の勉強生活の総括とこれからの診断士ライフ】
過去の記事:第1回、第2回

2015年から中小企業診断士の勉強をはじめて、5年後の2019年に1次試験を突破し、2次試験は1回で合格された中川さん。第3回は合格までの5年間の総括と今後の診断士ライフについて伺いました。
5年間の勉強生活を振り返って
――結果、1次試験突破に5年かかりましたが、2次試験は1回で突破しました
個人的な見解ですが、1次試験は勉強をいかに楽しむかが大事だと思います。科目が多くて大変ですが、苦手科目だけを受験するのは精神的に辛い部分もあるので、受験科目はよくよく考えて決めることをお勧めしますね。
2次試験は、与件文と設問文に書かれている文章を素直に読んで脚色とかをせず編集する力が試される試験だと思いますので、私のようにわりと素直というか人の言っていることを真に受けやすいタイプの性格には向いていたような気がします。
仕事でも、お客さんが要望していることを出来るだけ曲げない形で課題解決するように心掛けているので、そうした日々の仕事に取り組む姿勢が2次試験突破には良い影響を与えたのかもしれませんね。
合格してからの歩み
――合格してからはどういった活動をされましたか?
一発合格道場のブログ記事をよく見ていましたので、道場が開催した合格者向けのセミナーにまずは参加しました。そこで中小企業診断士が開催している研究会の情報などを得ることが出来たのは大変有意義でしたし、その場で知り合った方から「取材の学校はなかなかいいよ」という話を伺う機会があり、取材の学校にも興味を持ちました。
――取材の学校についてはどういった印象を持ちましたか?
それなりのお金は必要だったので即決はせず、開校直前の3月中旬の説明会にまずは参加しました。
最終的には、実務従事の機会もあるという話もあり、トータルのコストパフォーマンスは良いと思えたことと、せっかく苦労して取得した資格を何らかの形で活かしていきたいと思っていたこともあり申し込みました。
――取材の学校以外の取り組み状況はいかがでしょうか?
他の中小企業診断士の方とのつながりを持ちたいと思っていたので、中小企業診断士の正式登録前の準会員資格で東京都診断士協会の城東支部に所属しました。協会に所属するにも一定額のお金が必要で、こちらについても金額面で負担感はありましたが、最初だからまずは入ってみようと思って決断しました。
支部に所属することで、様々な知見や経験を持つ他の中小企業診断士の方と出会えることを期待しています。将来的には相談員活動もぜひやってみたいですね。
診断士資格の魅力
――診断士試験に合格したことでどういった変化がありましたか?
私は今まで同じ会社でゲーム業界という限られた世界でずっと過ごしてきたので、世間一般で言われるようなビジネスマンとしての経験の幅が狭いことを気にしていました。
その自分が、色々な中小企業診断士の方と触れ合うことで、違うビジネスの世界の事を知る機会や日常の勤務から得られない経験を通じて、自分が持つ可能性をいろいろな視点で考えるようになった点は大きい変化だと感じています。
――最後に、中小企業診断士の資格を取る意義についてどのように感じていますか?
もし会社の後輩から相談されたらぜひ進めたい資格ですね。正直、自分がこの資格の使い道に開眼しているわけではないですが、診断士試験が求めている経営の診断及び経営に関する助言を行うためのスキルは、日々の業務の積み重ねだけでは得にくいと思いますので、社会人として身に着けて損はないはずです。
勉強をする過程でも学びを得られることで良い思いが出来ましたし、これからも良い経験を自分に与えてくれそうな学ぶに値する資格だと感じています。

中野 尊寛 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1970年生まれ。高知県高知市出身。大学卒業後、マーケティングリサーチ会社へ入社。自動車産業を中心に、商品・サービス開発の良し悪しを決める顧客ニーズの把握に必要な情報収集・活用に関するコンサルティング業務を長年担当。2020年8月中小企業診断士登録。現在は企業経営にマーケティングの顧客視点を積極的に取り入れる活動にも従事。趣味は登山と海外でのドライブ旅行。