【第1回 苦難の末、勝ち取った中小企業診断士資格をフル活用】

ニッチな分野だが世界的トップシェアの製品を持つ企業に勤務されている山本淳さん、2019年登録した中小企業診断士資格を活用し充実した日々を過ごされています。しかし資格を手にするまでの道のりは決して順調ではありませんでした。中小企業診断士資格との出会いから合格までを振り返っていただきました。
中小企業診断士ネットワーク拡大中
――中小企業診断士登録されたのはいつですか?
2018年12月に合格し、実務従事を経て2019年7月に登録しました。
――登録後の企業内診断士としての活動について教えてください。
時間が限られますのでそんなに多くのことはできませんが、プロボノ活動として、数社の中小企業に、事業計画策定、経営に対する助言、補助金の申請支援などをしています。
その他、大阪府中小企業診断協会の知的資産経営研究会に所属し研究会活動にも力を入れています。いろいろな経験を積みたいので、セミナーやワークショップには積極的に参加するように心がけています。
――資格を取得されてから、気持ちや生活面に変化はありますか?
企業に勤めながら中小企業診断士の資格を持っているということは、仕事をする上で気持ち的には自信につながっていますね。それと、たくさんの中小企業診断士仲間とつながることができるのは、正直、とてもうれしいです。この1年で抜群にネットワークが拡がりました。
ただその分、家族との時間は確実に減ってしまっていますね(笑)。
中小企業診断士資格との出会い
――中小企業診断士を目指したきっかけを教えてください。
全く偶然に出会うことになりました。
自社で組織開発の研修を行なったときに、ファシリテーターとしてお世話になった先生がたまたま中小企業診断士の方でした。その先生とお話しする中で、中小企業診断士資格を初めて知り、同時に大変興味を持ちました。
――どのようなところに魅力を感じましたか?
まず、経営全般についての知識が修得できる点ですね。ちょうど経営企画部門にいましたので、実務にも活かせる資格だと思いました。
それと、その頃ワークショップデザイナーの資格を持ち、ファシリテーターをやっていましたので、これに中小企業診断士資格をプラスすることで更にレベルアップできる、と感じました。
きっと、その先生の姿が、自分の成りたい姿とオーバーラップして見えていたのだと思います。
――まさに運命の出会いですね、その後受験勉強を始めたということですか?
はい、それから半年後くらいに、ちょうど50歳のときでした。元々50歳の節目に何かしようと思っていましたので、グッドタイミングでした。ただ、今思えば、勉強のスタートはとても軽い気持ちで始めた気がします。
簡単ではなかった合格までの道のり
――合格までの経緯を教えてください。
2013年10月から勉強を始めて、合格まで5年ちょっとかかりました。2014年の1次試験は2科目合格、2015年に残りの5科目を合格し1次試験を突破するも2次試験は不合格。翌2016年の2次試験も失敗したため、振出しに戻ってしまいました。
2017年は1次試験から受け直し7科目合格したものの、2次試験はまたも不合格。2018年に2次試験を突破することができ合格となりました。
結局、1次試験を3回、2次試験を4回、受験しました。
――一番辛かったのはいつでしたか?
3年目に受けた2次試験が不合格に終わったときですね。このときの2次試験は「いけたかも」と手応えを感じていましたのでショックが大きかったです。また1次試験から受験しなくてはならないと思うと、これから先も続けるかどうか、本当に迷いました。
――再挑戦を後押しした原動力は何でしたか?
冷静に考えて、ここまでの勉強を無駄にしたくないと思いました。あと、周囲のたくさんの人に「中小企業診断士試験に挑戦」と宣言していましたので、引くに引けませんでした(笑)。

山本勝美 取材の匠メンバー、中小企業診断士
事務機メーカーを退職後、中小企業診断士試験に挑戦。2019年合格、2020年5月資格登録後、独立診断士として活動。埼玉県、東京都を地盤とし、営業力強化、マーケティング戦略策定を中心に企業支援活動を実施中。 特定非営利法人 日本経営士協会認定の経営士としても活動中。