【玉木涼太郎さんインタビュー】
実務補習の衝撃が、中小企業診断士への見かたを変えた

<strong>【玉木涼太郎さんインタビュー】<br>実務補習の衝撃が、中小企業診断士への見かたを変えた</strong>

【第3回 実務補習で変わった中小企業診断士資格への期待】
過去の記事:第1回第2回

【玉木涼太郎さんインタビュー】

中小企業診断士としての活動は深く考えずに勉強して、試験に合格した玉木涼太郎さん。合格後に参加した実務補習で、診断士への見かたを変えるような衝撃の体験をします。

実務補習で受けた衝撃

――合格後の中小企業診断士資格にどんなことを期待していましたか。

受験勉強をしているときは、診断士としての活動は何も考えていませんでした。合格することが目標でした。

――合格してから変わりましたか。

大きく変わりました。
ひとつは実務補習。5~6人で100ページぐらいの報告書を作成したのですが、専門的な内容や深く具体的な提案がなされており、予想していたよりもクオリティーがとても高く、非常に感銘を受けました。今まで、自分では知っているつもりになっていましたが、これは「井の中の蛙」だなと実感しました。中小企業診断士の中には幅広い知識を持つ人がいるということと、自分の持っている知識は偏っており、薄いということを思い知らされました。

具体的には、ホームページでの訴求提案を考えたときのことです。報告書の中に、デザイン案、構成案、他社の良い事例を引用した構成や、従業員の声を反映したフレンドリーなページ作成など、具体的な提案が含まれていました。また、海外展開に関して、どのようなプロセスで進出国を決めるか、海外進出にあたり何が大切なのか、どのようなステップを経て進出するのかが具体的に書かれていました。その報告書を見て、「これはすごい、今の自分には書けないな。」と思いました。

もうひとつは、「取材の学校」の執筆活動です。試験に受かったからこそ知ることができた世界だと思っています。取材は、取材対象者の経験、思い出に残っていること、印象深いことを聞ける稀有なチャンス。これは非常に魅力的です。今までだったら会えないような方、話を聞けないような方に取材をしてみたいと思います。

スポーツクラブの運営をサポートしたい

――夢やプランはありますか。

プライベートで昔からサッカーをしています。今は小学生に教えています。スポーツの世界で、少しでも診断士の資格を役立てられたら嬉しいな、という思いはありますね。

メジャーなスポーツでは、経営とスポーツがかなり密接に関わっていると思いますが、アマチュアの世界では経営の視点が抜け落ちていることもあります。経済的に非常に厳しい状態でも、子供たちのためや、自分の夢という理由で続けている方も多く、アマチュアサッカーでは、近年クラブを立ち上げた方が増えていますが、クラブ運営だけでは生活できずアルバイトをしている方もいます。

中小企業診断士で経営について学んだことを、そのようなスポーツクラブの運営のサポートに活かせると嬉しいなと思います。

受験生へのメッセージ

――受験生へのメッセージをお願いします。

中小企業診断士の試験は、薄く広い試験だと思います。この知識そのものが、実際、仕事などで役立つかどうかは、正直分かりません。ただ、私は試験勉強中には気づかなかったのですが、合格後、本当にいろいろな分野の方、専門性を持った方と会う機会がとても多く、それこそがとても魅力的です。そのような方々と出会って、一緒に話や仕事をすることは、個人としてもすごく成長ができる機会だと思っています。

最後に、2次試験は明確な答えがないという意味で難しい試験だと思います。しかし、日常に目を向けてみると、普段の仕事でも、診断士としての活動でも、常に明確な答えが無い状態で仕事をしていると思います。そのような意味では、仕事も「現状を把握して、問題点を認識して、課題を見つけて、改善策を提案して、実行していく。そしてまた現状の認識からはじまって…」というループの繰り返しだと思います。まさにこれを試験に落とし込んだものが診断士2次試験です。ですから、このプロセスを楽しんで受けてもらえたらいいと思いますね。たとえ、自分の解答が参考書と合っていなかったとしても、答えは本当は一つではないと思います。解答のプロセスを大事にして、楽しんでもらえたらいいのではないでしょうか。

ただし、事例Ⅳには明確な正解があるので、勉強して解法を覚える必要があると思います。
諦めずに取り組めば、きっといい未来、成長に繋がると思います。

篠田直和

篠田直和 取材の匠メンバー、中小企業診断士

電機メーカー勤務。テレビの取扱説明書作成を担当。2020年診断士登録。埼玉県中小企業診断協会会員。本業と診断士活動に使う時間配分に苦戦中。企業を支援して、「ありがとう」と言ってもらうのが、今の目標です。

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