【齋藤宏晃さんインタビュー】
家族最優先!大忙しな3児のパパが一発合格できた理由とは?

<strong>【齋藤宏晃さんインタビュー】<br>家族最優先!大忙しな3児のパパが一発合格できた理由とは?</strong>

【第1回 中小企業診断士試験との運命的な出会い】

【齋藤宏晃さんインタビュー】

齋藤さんの勉強時間は、基本的に3人のお子さんたちが寝た後と起きる前に限られ、多くても1日1~2時間ぐらいでした。家族最優先で勉強時間が限られているなか、どうやって難関資格「中小企業診断士」に一発合格したのでしょうか?

本業で運営管理をフル活用

――現在、どのようなお仕事をされていますか?

メーカーの経理部門で原価管理を担当しています。経理といっても技術寄りで、例えば部品のネジ1本から組み付け方まで総合的に見て、部品の原価に携わる業務です。突き詰めて物事を考える業務なので、性に合っていると思います。社内外問わず、関係各所と連携していいものを作るために仕事をしています。

――中小企業診断士の知識は職場で役に立っていますか?

そうですね、運営管理の知識が役に立っています。元々持っていた知識に加えて理論的なところから応用的なアプローチができるようになりました。よく使うのはサイクルタイムの計算や設備総合効率、あとはIE(インダストリアルエンジニアリング)ですね。どういうふうに手を動かせば一番効率的に作れるか、配置をどうすればいいかなど、かなり参考になっています。

これはもう勉強するしかない!

――中小企業診断士の勉強を始めたきっかけは何ですか?

会社の仕組みとか財務の中身とか、そういったものをよく理解したい、特に財務や経営理論がいいなと思って、勉強を始めました。正直なところ、最初は中小企業診断士資格を取ることを目標にしてなかったですね。でもやっていくうちに、資格自体が面白いと。例えば会社外でコンサルタント的なことができたり経験を積めたり、経営者の方々とお会いできたり、それらが自分の会社勤めのキャリアにも役立つと思いました。

――どのあたりがキャリアに役立つと考えましたか?

学ぶ中身が凝縮し、体系的に網羅されているところです。これまで社内教育では、細切れで断片的に各科目の一部を学んでいる感覚があったのですけど、それだと全体が見えないと思っていました。そのような中で、中小企業診断士を知って、なんで今まで知らなかったのだろう、これは勉強するしかないっていう何か運命的なものを感じたのですね。MBAとかは時間的にも厳しいですし、中小企業診断士なら自分の時間を使ってゆっくりでも進めていけるので、自分にぴったりだなと。

お風呂で下地づくり

――小さいお子さんが3人もいらっしゃるなか、どうやって勉強時間を確保されましたか?

「子供が起きている時間はできるだけ一緒に過ごす」がマイルールなので、基本的に子供が寝ている時間に勉強しました。ただ深夜でも夜泣きするので、いつ起こされてもいいように短時間で集中することを心がけました。他には通勤時間に音声教材を聞いたり、昼休みの時間に問題を解いたりなど、隙間時間を積み重ねることで、1日あたり最低2時間は勉強時間を確保しました。
また、2次試験期は事例問題を解くために、80分のまとまった時間をつくることを心がけました。

――ずいぶん短時間ですが、効率よく集中して勉強された感じですか?

そうでもありません。結局は1年半かかりました。2019年合格ですけど、勉強を始めたのが2018年3月ぐらい。まずは中古のテキストを買って、隙間時間や入浴時間でちょこちょこ読みました。読書みたいな感じで、なんとなく頭の中に下地ができたので、本格的に勉強するため予備校の通信に入りました。下地があったおかげで、1日2時間ぐらいでもギリギリ間に合ったかなという感じでした。

★筆者の視点
スキマ時間を使った読書の感覚で勉強の下地ができたとともに、「運命的な出会い」から高いモチベーションで短期での習得ができたように思います。
では限られた時間的資源で、どのように勉強方法を決めたのでしょうか?次回に続く。

下髙呂 祐

下髙呂 祐 取材の匠メンバー、中小企業診断士

早稲田大学卒業後、材料メーカーに勤務。中華圏を中心とした拡販や収益性改善に寄与。現在は海外営業企画部門で戦略立案に携わる。東京都中小企業診断士協会 城北支部 国際部所属。

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