【鈴木七瀬さんインタビュー】尊敬する上司が背中を押してくれた中小企業診断士の道

【鈴木七瀬さんインタビュー】尊敬する上司が背中を押してくれた中小企業診断士の道

【第2回 自ら切り拓くけれど孤独にならないように】
過去の記事:第1回

【鈴木七瀬さんインタビュー】

新卒から総合商社に入社して9年目になる鈴木七瀬さん。2021年4月からは、水素を使った街づくりや、水素のインフラ事業に携わっています。規模の大きな仕事をしながらも、個としての専門性・多様性が必要と考えて、診断士試験を受験されました。第2回は、勉強方法や受験当時についてうかがいました。

2回目の2次試験は心構えの積み重ねで挑んだ

――受験歴は、1次試験1回、2次試験2回なのですね。試験勉強はどのような方法で?

主に、TACの通信講座で勉強しました。1次試験の勉強は、講義VTRを一度倍速で見て、あとはひたすら過去問とスピードトレーニングを繰り返しました。それで、なんとか1次試験 は一発合格できました。2次試験は、1回目のときは1次試験が終わった後から始めて、TACのノウハウを見ながら、ひたすら問題を解いていました。でもやっぱりそれだけだとダメでしたね。

――2回目の2次試験にあたって、勉強の方法をどのように改善しましたか?

2回目の2次試験勉強中も、引き続きTACの通信講座は続けていました。でも、講義や添削を受けるだけではなくて、先生から習ったことを自分の中に落とし込む作業をしました。事例ごとの特徴はこれだとか、試験の時にはこうやって挑もう、という心構えみたいなものをたくさん決めていきました。

試験問題を解いて、この心構えはやっぱだめだ、変えようという感じで、本番にやる心構えリストに入れていく。最終的には、その心構えリストの内容を、勝手に体が動くぐらいにしようという意気込みで仕上げました。

――おすすめしたい2次試験の受験テクニックはありますか?

与件文に一切書き込まない。線を引いたり、カラフルにもしない。試験では赤ペンとシャーペンしか使いませんでした。赤ペンは設問解釈に使うだけで、与件文は綺麗です。最初に線を引くと全部引っ張られて、そこばっかりに目が行っちゃうので。そのおかげで、与件文を変にバイアスがかからずに見られたかなと 。

設問解釈には力を入れていました。本番でも設問解釈に20分から30分使ったんで。それまで与件文は一段落目しか読まないんですよ。持っている知識を設問解釈のときに全部出して、きっとこういう答えになるだろうという設計図を最初に作ってから、与件文に拾いに行っていました。

周囲に支えられつながりがモチベーションに

――2回目の2次試験の数か月前に、ご結婚されたとうかがいました。プライベートや仕事との両立はいかがでしたか?

妻は応援してくれていました。あと、すごく上司の理解があって。それこそ受験をすすめてくれたのもその上司でしたし。入社から7年間はその上司の下で働いていて、長かったんですよ。それこそプライベートも全部相談するような、家族みたいな上司の方で。

今でも仲良くさせていただいています。結構その方が融通を利かせてくださったことも、時間を捻出できた要因なのかなって。やっぱり周りの人の支えや理解が大事だと思います。

――これから診断士試験に挑む方々に伝えたいことはありますか?

やっぱり人とのつながりって大切だと思うんですよね。診断士試験に限らずだと思うんですけど。何かやる上で、周りの人とのつながりはモチベーションになると思います。孤独にならないようにしたほうがいいよ、と伝えたいです。僕自身、勉強し始めた頃は周りにあまり相談していなくて、孤独で辛かったんで。

例えば、受験生のSNSで仲間を作るとか、家族でもよいですし。きっと今は見えていないだけで、応援してくれる人が探せば絶対いるんで。自分で積極的にコミュニティを探して、つながってみた方が、モチベーションを維持できるんじゃないかと思います。

江川 香子

江川 香子 取材の匠メンバー、中小企業診断士

東京都出身。大学卒業後、医療ガス・医療機器ディーラーに入社。同一企業で約10年、医療機関に対する営業職に従事。第一子産休育休中に、中小企業診断士試験を受験。2020年度に合格。2022年に中小企業診断士登録。東京都中小企業診断士協会城北支部に所属。2022年9月から都内のコンサルティングファームに勤務。

 

拓け!中小企業診断士の扉~受験奮闘編~カテゴリの最新記事