【⼩野慎介さんインタビュー】トライアンドエラーを繰り返して迫った2次試験の本質

【⼩野慎介さんインタビュー】トライアンドエラーを繰り返して迫った2次試験の本質

【第1回 独立後に出会った「中小企業診断士」という資格】

【⼩野慎介さんインタビュー】

ベンチャー向けのマーケティングコンサル会社を経営する小野さん。1次試験はストレートで合格するも、2次試験に苦戦され、トライアンドエラーを繰り返して2次試験の本質に迫ったようです。第1回は、中小企業診断士を目指したきっかけと1年目の受験についてうかがいました。

独立して感じたコンサル力不足

――現在のお仕事についてお聞かせください。

中小企業・ベンチャー向けのマーケティングコンサル会社を経営しています。主に、IT系サービス業に対し認知を広げ、リピートを増やして売上アップするための伴走型マーケティング支援をしています。大手事業会社、ITベンチャーを経て2017年に独立しました。

――中小企業診断士を目指したきっかけはなんでしょうか?

独立したときに、コンサルタントの作法を学ばないといけないと思ったのがきっかけです。私は事業会社出身のため、自社の課題解決をしてきた経験はあるものの、他社のサポートはやったことがなく不安がありました。そこで、コンサルタントの作法を勉強しようと思って本屋に行ったところ、たまたま見つけたのが中小企業診断士の資格解説本でした。独立後の展開を考えると、私がこれまでやってきたマーケティング領域だけではなく、その他の分野、特に財務会計の知識は身につけたいと思っていたので、資格取得は多角的に学習できるよいツールだと考えて勉強を決意しました。

――独立してすぐに中小企業診断士を目指したのですか?

いえ。独立してすぐに勉強に時間を割くのはさすがにリスキーなので、まずは会社経営に注力し、軌道に乗せてから勉強しようと考えました。1年後に経営が軌道に乗ったので、中小企業診断士の勉強を始めました。

本番の緊張感に圧された1年目

――中小企業診断士合格までどれくらいかかりましたか?

3年かかりました。1次試験は1年目から合格できたのですが、2次試験に苦戦しました。

――1次試験はストレートだったのですね。どのような勉強をしていましたか?

ストレート合格を狙っていたので、できるだけ最短距離で知識を身につけようと、1年目は大手予備校に通いました。1次試験は予備校のカリキュラムに則って勉強することで、効率的に知識を習得できました。

――1次試験を受験してみて、どうでしたか?

1次試験は試験中に「合格点は取れてそうだな」という手応えを感じました。実際に、合格点である420点を大幅に超える512点で突破できたので、その手応えは正しかったと思います。

――2次試験はいかがでしたか?

予備校の演習や自宅で解く過去問と、本番は全然違うと思いました。本番ならではの緊張感と言うか、試験時間の80分を受験生が平等に戦っているという緊張感に圧されました。受けていて楽しいという感じも、1次試験のときに感じた手応えもなく、2次試験本番はただただ難しかったと思いました。

近くて遠い14点

――結果はどうでしたか?

合格点まで14点足りませんでした。得意だったはずの組織人事とマーケティングの点数が低く、逆に苦戦した生産技術と財務会計が60点を超えていて、得意不得意と全く逆の結果になりました。ただ、手応えと結果が一致しないということを認識できたのは1年目の大きな収穫でした。


近藤 将太郎

近藤 将太郎 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1994年に静岡で生まれ、現在は神奈川在住。埼玉大学大学院理工学研究科を修了後、大手システムインテグレータにて、営業・客先常駐を経てSEとして従事。顧客経営層の考えを理解するために資格取得を決意。2021年1月中小企業診断士合格。同年10月中小企業診断士登録。岡山で塾講師をしていたこともあり、地方創生や教育に興味あり。 ITストラテジスト、珠算検定2段。趣味は「趣味探し」。

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