【M.T.さんインタビュー】会社役員が中小企業診断士試験に合格後に見据える未来とは

【M.T.さんインタビュー】会社役員が中小企業診断士試験に合格後に見据える未来とは

【第2回 ストレート合格を可能にした効率的な学習法】
過去の記事:第1回

【M.T.さんインタビュー】

会社役員として多忙な日々を送りながら、2020年度中小企業診断士試験にストレート合格されたM.T.さん。第2回は、ストレート合格を果たした勉強方法や、資格取得に至るまでの様々なご苦労についてお話をうかがいました。

日々の生活に勉強を組み込んで突破した1次試験

――合格するまでの経緯を教えてください。

2019年10月ごろに勉強を開始し、オンライン講座の「STUDYing」を受講し始めました。そして、2020年度の診断士試験にストレート合格しました。

――1次試験の勉強で、苦労した点はありましたか。

私自身がサービス業の会社に勤めていたこともあり、運営管理はなじみのない言葉が多く登場し、苦労しました。また、ずっと文系でしたので、財務・会計や経済学など数式の出てくる科目については、よくわからず苦労しました。

――苦手を乗り越えるためにどのような対策をされましたか。

生活の中でできるだけ試験勉強に触れることを意識していました。例えば、私はランニングが趣味なのですが、ランニングの最中に動画講義を音だけで聞いていました。また、苦手な計算問題は、毎日解くようにしていました。平日・休日ともに勉強時間は1日4時間ほどでしたが、このように生活の隙間時間も有効活用するようにしていました。
そして、勉強を開始してしばらく経つと、自分の得手不得手がわかってくるので、苦手なところだけをまとめた“苦手克服ノート”を作成して、徹底的に苦手をつぶすようにしていました。効率のよい勉強を心がけた効果もあって、1次試験に一発で合格することができました。

過去問を繰り返し解いて突破した2次試験

――2次試験の対策はいつ開始したのですか。

1次試験を受験した後です。もともと本業のための勉強を兼ねて始めたものだったので絶対にストレート合格をしたいと思っていたわけではありませんでした。1次試験の受験後に自己採点をしてみると合格見込みでしたので、慌てて2次試験の対策を開始しました。

――2次試験対策としてどのようなことを行いましたか。

まず、ネットを見て、2次試験とはどのような試験なのかを知ることから始めました。そして、スタディングで2次試験の基本的な考え方や対処法を学び、そのあとは過去問を10年分以上解きました。そして、直近5年分の過去問は、3回ずつ解きました。同じ問題を繰り返し解くことで、自分の癖を理解して解答の定型的な言い回しを定着させる効果がありました。
また、2次試験でも“苦手克服ノート”を作って、解答に必要な定型的なフレーズを記載していました。例えば、SWOT分析の問題に対する解答となる「強みは~である。」というフレーズのような、各設問に対する解答の型をまとめるようにしていました。ノートに一通り目を通してから過去問に臨むことを習慣にしていました。

――2次試験対策で苦労したのはどのような点でしたか。

1次試験の時と同様、計算問題が得意ではなく、事例Ⅳには苦手意識があったので、時間をかけて対策しました。その結果、気づけば事例Ⅳが得意になっていたようで、試験本番では、事例Ⅳの点数が一番よく、事例Ⅱ・Ⅲでの失点をカバーしてくれました。

1次試験と2次試験の違い

――1次試験と2次試験を受験してみて、それぞれの勉強の楽しさはどのようなところにありましたか。

1次試験では、初めて知る理論や用語の理解を進めていく中で、本業とも関連する新たな知識が得られるという楽しさがありました。一方で、2次試験では、試験を攻略する楽しさを感じました。過去問を解く中で徐々に出題者の求めていることが見えるようになっていく過程は、宝探しのような面白さがありました。


D.S.

D.S. 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。2021年度中小企業診断士試験合格。都内の法律事務所にて弁護士として勤務。法律事務所にて、顧問業務・訴訟を中心に企業法務を幅広く経験。法務のみならずビジネスについても頼りにされる弁護士を目指し、診断士活動にも積極的に従事している。受験時には、1次試験を2回、2次試験を1回受験の末合格。

拓け!中小企業診断士の扉~受験奮闘編~カテゴリの最新記事