【栗秋幸裕さんインタビュー】自分にベストな解法メソッドに出会って2次ストレート合格!

【栗秋幸裕さんインタビュー】自分にベストな解法メソッドに出会って2次ストレート合格!

【第2回 自分に合った2つの解法メソッドとの出会い】
過去の記事:第1回

【栗秋幸裕さんインタビュー】

大手通信会社に勤務し、ITコーディネーターの資格も所持されるなど、ITやDX方面で活躍されている栗秋幸裕さん。第2回は、自分に合った解法メソッドとの出会いがストレート合格につながったという2次試験についてのお話をうかがいました。

伸び悩む模試の結果

――勉強時間はどのように確保されていましたか?

私は妻が協力的でしたので、自由な勉強時間を確保することにはそれほど苦労はありませんでした。特に初年度は予備校のカリキュラムをペースメーカーにしながら、自習室、図書館、カフェなどを活用して、平日3時間、週末6時間は勉強時間を確保できていました。

――ご家族の理解と協力が得られるのはなにより心強いですね。

そうですね。しかし、合格年度は少し苦労しました。コロナ禍で図書館が開かず、カフェも早い時間に閉店してしまうなど、勉強場所の確保が難しくなってしまいました。それでも自宅で朝早く起きての勉強や、通勤時間や会社の昼休みなどの隙間時間を活用するなどして、なんとか勉強を続けました。

――隙間時間ではどのような勉強をされていたのですか?

私は財務会計や事例Ⅳが苦手でしたので、隙間時間を使って短時間でなるべく早く解く練習をしようと思いました。経営分析や損益分岐点計算の問題を電車の中や昼休みの空き時間に持ち込んで、時間を測って短時間で解くなどの工夫をしていました。

――2次試験の取り組みについて教えてください。

最初の頃は模試でE判定しか取ることができませんでした。これは、当時の私はTACなどの予備校が出している過去問題集にあるような、きれいな模範解答を書かなくてはいけないと思い込んでいて、そのためにいろいろと考えすぎて、解答方法を確立できなかったのが原因だったと思います。

2つのメソッドと出会い「これならいける!」

――序盤の苦戦から抜け出す転機が何かあったのですか?

悩んでいた時期に、2つの解法メソッドと出会ったことが大きかったと思います。まずは「ふぞろいな合格答案(同友館)(以下ふぞろい)」ですね。この本にある、実際の合格者が書いた答案やキーワード、これを読んで「これなら書けそうだ」と目が覚めました。予備校の模範解答ではなく、合格者と同じレベルの解答を書けるようになろうと考えながら、過去問を解いてはふぞろいで採点することを何度も繰り返しました。

――もうひとつの解法メソッドを教えてください。

中央経済社の「30日でマスターできる 中小企業診断士[第2次試験]事例Ⅰ~Ⅲ 解き方の黄金手順(以下黄金手順)」という本です。この本では、与件文からキーワードを拾う手順をルール化して、それを解説しているのですが、その中でも特に「最初の40分はキーワードを拾う作業に専念して、後半40分でそれを組み立てて解答を作成する」という手順を読んで、なるほどと納得しました。私はこれまで解法手順を確立できていなかったことに気付いて、それからは解法手順を意識しながら過去問を解くようにしました。

――2つのメソッドを使って、どのくらいの過去問を解かれたのですか?

過去問13年分を3回以上は解きました。時間がないときは黄金手順メソッドの「最初の40分のキーワード拾い」だけを行うなど、工夫をしながら2つのメソッドが身につくまで何度も繰り返したことで、過去問で安定して240点以上を取れるようになりました。8月のTACの模試でB判定をいただいた時に、あれ、これはひょっとしていけるかもしれないぞ、と少し自信が持てました。

――そして見事に2次ストレート合格。合格発表の時の心境は?

はい、よく「手が震える」と言いますが、自分の番号を見つけた時は、手の震えが止まらなくなって、持っていた受験票を落としそうになりました。人間って感動すると本当にそうなるんだな、と思ったことを今でも覚えています。



玉川 信

玉川 信 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1975年兵庫県生まれ。青山学院大学文学部卒業。印刷業、IT企業で約10年間の営業職を経験した後、現在はコインパーキング運営会社を経営。2021年5月中小企業診断士登録、埼玉県中小企業診断協会所属。自らが中小企業経営者であることから、経営者でなければわからないお悩みやご苦労に寄り添った経営支援をモットーとする。趣味はスポーツ観戦と深夜ラジオ。

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