【第1回 多くの出会いがあり、そして、中小企業診断士と出会いました】
ITコンサル、メディア系マーケティング、電機メーカーでの商品企画、新規事業開発など、様々な仕事を経験してきた湯山聡さん。今回はこれまでの経歴から、中小企業診断士資格との出会いについてうかがいました。
4社をわたり歩いて
――転職のご経験が多いとうかがっています。これまではどんなお仕事をされてきたのでしょうか
合計で4社経験しております。1社目はIT系、会計システムのコンサルタントでした。楽しい職場でしたが、プロジェクトが終わると、その場を離れなければならないことに、どこかに寂しさを感じていました。2社目はメディア系の事業会社へ転職し、マーケティングを担当しました。 こちらも楽しく、刺激的な職場でしたが、実際に目に見えるモノを生み出す仕事をしたいと考えました。3社目は、電機メーカーの商品企画で、主に欧米向けの製品で、B to Bの商品企画や営業を経験しました。4社目、現職は事業開発の会社です。本社勤務で、全体の新規事業計画をまとめる仕事をしています。
中小企業診断士を目指すきっかけとなった2人との出会い
――お仕事を通して、ご自身にいい影響を与えてくれた人物はいましたか
1人は、2社目の社長です。部下思いの方で、「俺をうまく使え」と言われ、とても驚きました。上下関係や組織を気にせず、思いっきりやりなさいと言われているようで、中小企業診断士へとつながることとなる気づきを得ました。もう1人は、3社目の上司です。様々な仕事をされている方で、地元の地域おこし活動に参加されていました。 色々なイベントを企画するアイデアマンで背中を見て学ぶことが多かったです。中小企業診断士の資格を取得するきっかけを与えてくれたのもこの方でした。
――中小企業診断士を目指された具体的なきっかけは何でしょうか
きっかけは、3社目の上司が主催したイベントに参加したことです。普段自分が接していないような、業種や世代を越えた様々な方と接することができ、大きな刺激を受けました。そして、もっと自分にできることはないかと、再び上司と地域おこしの議論をしているなかで、中小企業診断士の存在を教えてもらいました。「湯山さんなら受かるよ」と背中を押してもらいました。もともと、自分の人生をブレイクスルーさせるために、何かを探していました。2019年の年末、2020年に向けて何をやろうかと考え、「中小企業診断士の資格取得にチャレンジしよう!」と決意しました。
――診断士資格が地域おこしに活かせると考えたのですね。地域おこしに興味を持ったのは、どういったきっかけでしたか
伊豆方面の温泉地が好きで、高校時代から通っており、もう40年弱になります。1990年代には活気があり栄えていましたが、2000年代になると限界集落と呼ばれ、民宿も閉じていき、温泉街や海水浴場が寂れていきました。なんとかできないかと考えるきっかけになりました。 また、街道歩きという趣味があり、これまで多くの街を見てきました。観光や産業の分野に力を入れている一方で、一歩街の境を超えると、急に寂しい雰囲気を目の当たりにすることがあります。その土地の定食屋に入ると、街の方々がビールを飲みながら地域おこしの議論をしていました。つい耳を大きくして話を聞いていました。やがて地域おこしをどうしたらいいのか、真剣に考えるようになり、中小企業診断士と結びついていったように思っております。
花村 大祐 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1988年愛知県生まれ。大学卒業後、大手機械メーカーに入社。一貫して、フィールドセールスとして、主に金属加工事業者に対し、営業・販売促進・マーケティングと幅広いセールス活動に従事。2023年3月、養成課程修了し、5月に中小企業診断士登録。東京都中小企業診断士協会三多摩支部・神奈川県中小企業診断協会所属