【第3回 合格後に見えた会社外の新たな世界】
過去の記事:第1回、第2回

2021年度に中小企業診断士試験をストレート合格した古野誠治さん。診断士合格後にも新たな目標が見えてきたそうです。第3回は合格後の「これから」についてお伺いしました。
合格後も日々勉強
――不安の中、中小企業診断士のキャリアがスタートしたのですね。合格後、どのように活動されましたか。
中小企業診断士登録は2022年11月で、その後に自分の興味のある勉強会に参加しました。あと実務実習の時のメンバーとは定期的に連絡を取り合っていて、自主的に勉強会も開催したりしています。先週も私からみんなに声をかけて、自分が最近学んだテーマについて、資料をまとめながら共有したりしましたね。
――古野さんのこれから足許どのように活動していく予定ですか。
様々な勉強会やマスターコースに入って、中小企業診断士に必要なスキルを身につけつつ、いろんな中小企業診断士の方とお話していきたいと思っています。その中で自分の新しいキャリアビジョンを考えていきたいです。受験期間と同じく、合格後も勉強ですね。
診断士合格で見つけた「きっかけ」
――これから中小企業診断士として具体的にどのような中小企業診断士になっていきたいか目標を聞かせて下さい。
IT会社で培った課題抽出からIT導入支援までの経験を強みとして生かしていきたいです。また、新たな目標でいうと「海外」と結び付けながら、中小企業診断士の仕事もしていきたいと考えるようになりました。実は以前、アメリカのシリコンバレーに住んでいたことがあるんです。会社の中で公募があり、自ら手を挙げて現地で滞在し、色々なことを経験しました。とても勉強になりましたが、現地の人と接する機会が限られていて、結局英語は完全に話せるようにはならなかったという心残りがありました。
その後、日本に戻ってからは海外系の仕事に就くことはなく過ごしていたのですが、ずっと心のどこかで海外と結び付ける「きっかけ」を探していました。 中小企業診断実習の企業が日本酒に関連する事業を取り扱っていました。日本酒って海外でも人気で、海外向け市場は伸びているんですね。その背景があり、海外輸出等について企業の方に提案していると、自分の中で探していた「きっかけ」を見つけた気がしました。
合格に必要なのは「絞る勇気」
――中小企業診断士を機に今後やりたいことが明らかになったのですね。最後に、受験生の中には「合格」の道のりが遠く感じ、つらい受験勉強期間を過ごされている方もいると思います。その方に向けて受験勉強に関するメッセージをいただいてもよろしいでしょうか。
私は、中小企業との接点やバックグラウンドの知識なく勉強を始めました。そして、受験期間中、ずっとうまくいかないなと、悶々としながら過ごしていたんです。試験終了後ですらその気持ちは変わりませんでした。そんな私の経験からいうと、受験勉強中は不安であれこれ試してみたくなるかもしれないですが「勉強方法を絞る」というのが一番重要だと思います。自分が「これ!」と決めたら疑わず、そのまま信じて進むのが合格に一番近づくと思います。 あと、受験期間中にぼんやりでもいいので、合格後、どのように動いていくか考えたり、調べたりすることをおすすめします。試験合格後も色々な道がありますので、いざ合格してみてどうしようとならないように。診断士業界を知ることで逆に試験勉強のモチベーションアップにもつながるのではないでしょうか。みなさん、応援しています。

宮本 弘大 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1993年広島県生まれ、東京都在住。立教大学法学部卒業後、系統中央金融機関に入社し、金融機関向けのコンサルティング、商品開発に従事。2021年11月診断士試験登録、東京都中小企業診断士協会城南支部所属。趣味は、キックボクシング、お酒、お笑い芸人のラジオ。