【第3回 中小企業診断士の資格はパスポート】
過去の記事:第1回、第2回
6年の挑戦で見事中小企業診断士試験の合格を勝ち取った大島さん。第3回は、合格後の活動と、見えてきた世界についてお話をうかがいました。
合格後の活動の面白さ
――合格後1年間で、今までとは違う変化があったのではないかと思います。最初の1年間、中小企業診断士の活動はどのようなことをされましたか?
この資格をきっかけに色々と学び、ネットワークを広げたいと考えていました。2月の実務補習の後、受験生時代に少しお世話になった受験者支援団体のタキプロに入り、勉強会班とブログ班で活動しました。勉強会班では、zoomを使った勉強会が年間30回ありましたが、その取りまとめ役をやりました。
もう1つ、診断士協会支部のマスターコースがあることを知りました。カリキュラムを見たら色々勉強になりそうな内容だったので、学びたいと思い受講をしました。
――受験生支援は大変だったと思うのですが、得たものがあれば教えてください。
率直に面白かった!と思います。同期の仲間と目的に沿って何かを作り上げていくことや、それを始める時の緊張感、やり切った時の達成感、受験生とのやり取りなども、とても面白かったです。また、同期は本当に幅広いバックグラウンドや考え方の人々がいましたが、目的に向かって一丸となって進むことで、関係性が深まり人脈が広がった、と思います。
マスターコースで得たものと課題
――支部のマスターコースは、率直にどういう場になりましたか?
まず、課題図書を読んで、受講生の前で内容を発表するというカリキュラムがあるのですが、プレゼンのとても良い練習になりました。他の方のうまい発表、なかなか自分にできないような発表なども聞くことができ、プレゼンの難しさも感じつつ、勉強になりました。また、かなり具体的な中小企業診断士の活動を講義の中で学べ、非常に役に立ちました。一方、講義で聞くだけではなくそれを実践しないと身にならないと感じたので、今後どう実践していくかが、自分の課題です。加えて、幅広いバックグラウンドの人たちと知り合い、毎回リアル開催でしたので、飲み仲間になれたのは良かったです。
中小企業診断士になってから見えてきた世界
――試験合格から1年間の中で、大島さんの中での変化を教えてください。
中小企業診断士の資格がやりたい方向へ向かうパスポートになるというか、中小企業診断士の資格があることで、様々なことに触れる機会が増え、アプローチもできると感じています。これから、このアプローチできる強みを最大限どう利用していこうかと考えています。また、ネットワークが広がるのは受験前からわかっていましたが、その広がり方が想像以上でした。
――今後進んでいきたい方向を教えていただけますでしょうか。
将来的には私も独立したいと考えています。ただ、まだ今の会社でやれることもたくさんあると思っていますので、それをやりながら、並行してできるだけ経験及びスキルをつけていき、最終的に独立できたらと思っています。
――素晴らしいと思います。将来独立したらどのような中小企業診断士になりたいと考えていますか?
短期的な支援ではなく、長期的な支援をする、中小企業に一緒に寄り添っていけるような中小企業診断士になれればと思います。
――最後に、中小企業診断士を目指す受験生にメッセージをいただけますでしょうか?
経営の勉強自体を面白いと思えるならば、目指してみる資格の1つだと思います。また、中小企業診断士になると色々な方との「つながり」が広がります。それが面白いと思える方は、ぜひ目指していただくと良いと思います。がんばってください。
安田 和博 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都出身、東京都江東区在住。東京都中小企業診断士協会 城東支部所属。早稲田大学第一文学部卒業後、出版専門商社(取次)にて、ネット書店運営から子会社経営管理などを経験。現在は出版関連業界専門金融機関にてコンサルタントとなる。学生時代の書店アルバイトから始まり、本まみれの半生を過ごす。またミュージシャン、パフォーマー、舞台制作という顔も持ち、音楽パフォーマンス団体の広報業務を長く担当、SNS活用に長ける。