【安田和博さんインタビュー】人とのつながりが変えるもの

【安田和博さんインタビュー】人とのつながりが変えるもの

【第1回 中小企業診断士との出会いと挑戦】

独立へ向け、長く勤めた出版業界から新たな分野へ挑戦をする安田和博さん。第1回目は、現在のお仕事、受験勉強をはじめたきっかけをうかがいました。

中小企業診断士資格取得からの転職

――現在のお仕事について教えていただけますでしょうか。

現在は金融機関に勤めています。4月に転職したばかりです。それまでは新卒から出版の専門商社に勤めていました。書店と出版社の間に立って、本と情報と金融機能のやりとりをしていました。また中小の企業へ出向して経営管理もしていました。退職の理由は、転職することが決まったからです。

――転職をした動機は何でしょうか。

中小企業診断士の試験に受かり活動をしていくうちに、数年後に中小企業診断士として独立することを決めました。それがなぜ転職になったのかというと、金融機関で、コンサルタント業務を拡充したいという話があり、声をかけられました。金融機関で知識を得ることは将来の独立への良いステップアップになると思い、決めました。

――なぜ、独立したいのでしょうか。

単純に言うと面白そうだったからです。また、中小企業の役に立ちたい気持ちもありました。

――中小企業を支援したいと思った理由はありますか。

試験勉強の中で中小企業の影響力の大きさを知りました。気づかなかったですが、そのような企業は周りに多く、その大事さに気づきました。

――試験勉強をはじめたきっかけは何でしょうか。

出向した先でスキルも経験もない状態で配属をされ、力不足を感じました。役員に聞かれたことも答えられなかったこともありました。その会社に来てくれてよかったと思われたい気持ちがあります。また出向先の社長が中小企業診断士でした。中小企業診断士の資格を取れとは言わないが、診断士試験の財務会計ぐらいのレベルはわかるようになってほしいと言われました。

1次試験は一発合格、2次試験に数回チャレンジ

――合格までの受験履歴を教えてください。

受験は3年かかりました。1次試験を2回、2次試験を3回受けました。

――1次試験は1年間で7科目を勉強し、合格したのでしょうか。

最初の1次試験は4ヵ月ぐらいの勉強でした。

――4カ月間の勉強で受かるのは凄いですね。

通信講座の「スタディング」を活用しました。はじめに講座の数をカウントして、いつまでに終わらせるかを考えました。通勤電車で座れたので、そこで講義を聞きながらA5版の小さいノートに書いていました。

――7科目の勉強のバランスは考えましたか。

2次試験につながる科目を重点的にやりました。企業経営理論、財務会計、運営管理です。

――1次試験の段階から2次試験を意識していたのですね、より時間をかけるということでしょうか。

はい。時間もかけましたし、それらの科目は「スタディング」だけではなく、「過去問完全マスター(同友館)」なども活用し学習していました。

――他の科目は過去問を全くやらなかったわけではなく、深くやらなかったという感じでしょうか。

はい。1回目の時は時間がなかったので、優先順位をつけていき、2次試験とあまり関係のない科目は少な目に勉強して合格点を狙うかたちで考えました。

――メリハリをつけたのですね。2次試験は2回落ちていますが何か理由はありますでしょうか。

勉強時間の不足でした。また2次試験の勉強方法がわかっていなかったです。2次試験は基本的に独学でした。受けていた講座のやり方は自分に合わなかったです。

――合わない理由はわかりますか。

解答例とか考え方は講義で紹介されていましたが、80分では自分はできないと思いました。再現ができないから、このやり方は変えようと思いました。また受験機関ごとに過去問の模範解答を比較しましたが大きく違い、困惑してしまいました。






吉原 正剛

吉原 正剛 取材の匠メンバー、中小企業診断士
埼玉県出身。早稲田大学商学部卒業。エンタメが好きで、映画関連会社勤務、キャラクタービジネスに携わる。2023年、中小企業診断士登録。映像、音楽、イラスト、書籍など、どんな世の中にあっても「心の栄養」をチャージしてくれる企業を応援したい。

拓け!中小企業診断士の扉~受験奮闘編~カテゴリの最新記事