【第1回 先生との出会い】
税理士事務所に勤務しながら、途中休憩を含め9年かけて中小企業診断士の合格を勝ち取った、水村聡さん。一度は挫折しながらも復活を遂げ、さらにメンタルを克服してきた経緯を、3回シリーズに記す。第1回は、今までの経歴から先生との出会いまでをまとめた。
診断士受験に至るまで
今までの経歴
水村さんは、会計専門職大学院を卒業後、大学受験予備校で受験アドバイザーを経て、現在は税理士事務所でコンサルティング業務に従事している。商店街の店舗や小規模企業に対して、経営診断やマーケティング指導、補助金申請など、40社ほどの実績があり、既にプロのコンサルタントとして活躍中だ。税務に関する専門的な業務以外にもコンサルティングや相続対策など、さまざまな業務が舞い込んでくるのである。
診断士受験のきっかけ
水村さんは、千葉県の地方都市出身で、地域が衰退していくのを見て街の商店街や小さな会社を助ける手伝いがしたい、少しでも役にたつことで衰退を止めたいと考えた時、必要な知識を体系的に学ぶために中小企業診断士を取得しようと決意した。また、中小企業診断士としての業務は、正解の無い難易度が高い仕事が多く、将来AIに取って代わることが難しいのではないかとも考えたのである。
診断士試験挑戦2015年~
1次試験3回で突破、2次試験は参加だけ
水村さんの中小企業診断士試験の挑戦は、2015年から始まる。
まず1次試験であるが、そのころ現在の税理士事務所に入ったばかりで仕事に集中したいとの思いから、科目合格狙いとし3科目から始めた。京都在住だったが、資格の学校TAC(以下TAC)梅田校に通い企業経営理論、財務会計、情報システムと3科目受験し2科目に合格、経営情報システムはこの年難易度が上がり、科目合格6.4%という超難関の年で、あえなく不合格となったのである。2016年は3科目に合格、2017年に2科目合格し、1次試験を突破した。
初めて2次試験に挑戦することになったが、1次試験に合格した段階で燃え尽き症候群になり、自分には2次試験はまだ無理、来年受かればいいと思って試験に臨んだ。結果は予想通りCBCBの総合B判定だった。
津田先生との出会い
2018年は2次試験2回目、落ちれば再度1次試験からやり直しの年、昨年同様TAC梅田校で2次試験講座を受けようと、説明会に行くつもりだったが都合がつかず、たまたまTAC名古屋校の説明会の日程に合ったので名古屋観光を兼ねて参加することにした。
そこで、津田先生から2次試験のプロセスや、設問文のマーカーの引き方などテクニック的なことを披露してもらった、すごく自分に合っていると思い、津田先生について行けば確実に合格できると思ったのである。
駒井 孝充 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1965年生まれ、三重県在住。大学卒業後、中小機械メーカーに入社。機械設計28年経験後、生産技術、生産管理に従事。2023年5月中小企業診断士登録、三重県中小企業診断協会所属。4つの専門部会に所属し研鑽中。60歳定年退職を機に独立予定、人生100年時代まだまだこれからと考えている。趣味はマラソン。