【水村聡さんインタビュー】団体戦でメンタル克服、名古屋で勝ち取った中小企業診断士

【水村聡さんインタビュー】団体戦でメンタル克服、名古屋で勝ち取った中小企業診断士

【第2回 ネガティブ感情との闘い】
過去の記事:第1回

【水村聡さんインタビュー】

税理士事務所に勤務しながら、途中休憩を含め9年かけて中小企業診断士の合格を勝ち取った、水村聡さん。一度は挫折しながらも復活を遂げ、さらにメンタルを克服してきた経緯を、3回シリーズに記す。第2回は、2次試験不合格から休養し再受験までをまとめた。

診断士試験挑戦2018年~2022年
上から目線の結果

2018年2次試験2回目の年は、津田先生について行こうと決心し、京都から名古屋に通い指導を受けたことで、2次試験のプロセスを身につけ、実力は格段に伸びていた。

TAC名古屋校では講義後に勉強会が開催されていて、そのリーダーに選ばれた。2次試験対策の知識は受験仲間よりあったこと、また前職が大学受験予備校で受験アドバイザーを経験していたこともあり、TACでも他の受験生からの相談を受けることも多かった。そのような環境の中で能力を過信し、受験仲間に「ここがダメ、それじゃ落ちるよ」など悪い癖である上から目線で物を言うようになっていた。その結果CBCBの総合B判定で不合格となってしまったのだ。

その時点で気持ちが折れてしまった。津田先生に結果を報告に行くと「もっと謙虚にならなきゃダメ、嫌な予感はしていた」と言われ、さらに落ち込むことになってしまったのである。

1年間の休養

2019年は、診断士試験から離れ、仕事と趣味のウォーキングに没頭していた。そんな時、知人から紹介された「ほめ達」(一般社団法人 日本ほめる達人協会の検定試験)に興味が湧きセミナーに参加した。それにより良好なコミュニケーション力や謙虚な気持ちを学ぶことができ、落ち込んだ気持ちが徐々に回復していったのだ。

再挑戦

2020年コロナ禍で在宅勤務となり、時間に余裕ができた。落ちて1年は気を使って何も言わなかった税理士事務所の所長から「そろそろ復活したらどうだ」と声を掛けられ、もう1回やってみるかと、また別れた恋人の会いたくなったような感覚で5月から再度1次試験にチャレンジしたのだ。

予定通り2020年で4科目、2021年で3科目合格し1次試験を突破した。同時に2021年は2次試験対策を津田先生から学んでいた。しかし2次試験の2週間前からメンタルの不調が現れた。今まで2回2次試験を受けてきたことから、2次試験の怖さを知ってしまった「また落ちるんじゃないか」というネガティブな感情が沸き上がってきていたのだ。その結果は(ABAB)総合B判定で、津田先生に教わったテクニックの最低のところだけはできたという感覚だった。

2次試験もう後がない

翌2022年も昨年同様にTAC名古屋校に通学し勉強会のサブリーダーをし、「ほめ達」を使ってクラスの一体感の醸成にも尽力していた。しかし2次試験の試験1週間前から昨年同様ネガティブな感情が沸き上がり、「2次試験の受験生はみんな頭が良く才能のある人に見えた」その結果、事例Ⅰ(55)、事例Ⅱ(42)、事例Ⅲ(67)、事例Ⅳ(74)合計238点で不合格。頭が真っ白になっていたのだ。








駒井 孝充

駒井 孝充 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1965年生まれ、三重県在住。大学卒業後、中小機械メーカーに入社。機械設計28年経験後、生産技術、生産管理に従事。2023年5月中小企業診断士登録、三重県中小企業診断協会所属。4つの専門部会に所属し研鑽中。60歳の定年退職を機に独立予定、人生100年時代まだまだこれからと考えている。趣味はマラソン。

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