【第3回 趣味も仕事も充実のセカンドキャリア】
過去の記事:第1回、第2回

エネルギー会社出身のH.Oさん。2022年1月の合格後は副業診断士として、2025年1月に定年退職を迎えてからは、独立診断士として活動している。第3回では、H.Oさんの現在の活動や趣味、さらに中小企業診断士を目指す受験生へのアドバイスをうかがった。
趣味も仕事も充実の現在地
2025年1月に、それまで勤務していたエネルギー会社を定年退職し、独立中小企業診断士としてのキャリアを歩み出したH.Oさん。
「補助金のお手伝い、事業計画書を書く、個別企業のサポートなどで、まだまだこれからですね」と現在の仕事について説明する。
所属する大阪府中小企業診断士協会では4つの研究会に参加し、知見を深めているという。
特に脱炭素研究会は、H.Oさんの前職での経験が活かせる分野でもあり、自分の専門性を活かして社会に貢献していきたいと考えている。
休日は、仲間と共に買い取った淡路島の古民家のDIY、西国三十三箇所を巡って御朱印収集、温泉やサウナ、岩盤浴、ゴルフなどを楽しむ。仕事と趣味に充実した日々を過ごしていると語ってくれた。
受験生へのアドバイス
中小企業診断士を目指したものの、なかなか結果が出ず、途中で諦めてしまう人も多い。一方でH.Oさんのように、はたから見るとあっさりとストレート合格する人との差は何なのだろうか。
H.Oさんの体感では、いかに自分に合ったやり方を早期に確立できるかがポイントだったそうだ。
そのためには、受験生仲間との情報交換や、ネット上の情報などを有効に活用して、試行錯誤することが大切だろう。
特に悩む人の多い2次試験対策については、「解答までのプロセスが大切で、なぜこういう解答になったのか考え方まで理解すること」が必要であって、闇雲にたくさんの問題を解くことはおすすめしないという。
また、中小企業診断士試験に合格すること自体を目的にするのではなく、自分は資格を取って何がやりたいのかを明確にすること。あるいは合格後に広がる人脈や、自分の好きなことに挑戦できるなど様々な可能性がこの資格によって得られること。
このような将来のビジョンが、難関資格突破へのモチベーションを上げることにつながるだろう。
今後の展望
独立し、安定収入がないことに不安がないわけではない。
それでも、安定より面白い方を選ぶという。
中小企業診断士となってから数年は、副業診断士として活動していたH.Oさんは、すでに補助金申請の経験も10件ほどある。補助金の仕事は、副業としてなら時間の都合がつくためやりやすかったが、スポットで終わることが多い。今後は補助金申請よりも、企業支援の件数を増やしていきたいと語る。
そのためにも、プレゼンで人前で話すことや、文章を書くことが苦手だと感じていたH.Oさんは、「取材の学校」を受講した。
今まで何も考えずに書いていた文章にも、考え方や型があることがわかり、一つの拠り所になった。今後はさらに訓練を重ねて、文章を書くスキルや、経営者との面談での傾聴力を磨いていきたいそうだ。
淡路島の古民家改修について、ものづくり好きの少年のような笑顔で語ってくれたのが印象的だったH.Oさん。その表情から、中小企業診断士としてセカンドキャリアを楽しみ、充実した日々を過ごしていることがうかがえた取材だった。

岡崎慈子 取材の匠メンバー、中小企業診断士
兵庫県在住。2024年中小企業診断士合格。情報サービス会社の広告制作部門で、制作の進捗管理、生産性分析、予実差分析などを経験。現在は税理士事務所に勤務する企業内診断士。
