数値やグラフに騙されないために ~分析プロセスの知り、時には疑うことも身に付けよう~

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こんにちは。売れプロ8期生の五島勇樹です。

K先生が「成功している経営者は、「これ」をしている!」という興味深い記事をあげていました。
私にもパートナーがいますが、「ネットで調べたけど、~した方がいいみたいだよ」とはよく言われます。本当かな?と思う時もありますが、世の平和を守るために聞き入れることが多いです(笑)

インターネットの世界にはたくさんの情報が転がっています。
その中にはウソも混じっています。分かりやすいウソならばすぐに気付けますが、
数字やグラフが示されて「ほらね、私の言っていることは本当でしょう?」という記事には、
「ああ、確かにおっしゃる通りですね」と頷いてしまうこともあるかと思います。

騙されないためにも、どうやってその数字やグラフは作られたのか、

その経緯を確かめることは大事です。
統計学の世界では、課題解決のために、

PDCAサイクルによく似たフレームワーク「PPDAC」がよく利用されています。

このフレームワークに沿って、いわゆる「統計のウソ」を確認したいと思います。
なお、「統計のウソ」とは統計学を誤って利用すると起きる現象です。
意図せずに手順のミスで犯す場合と、故意によって起こされる場合がありますが、
ここでは故意によって起こされる「統計のウソ」を確認したいと思います。

1.データ収集におけるサンプル数での作為
【例】
子供:「友達は全員SWITCHを持っているから、僕も欲しい!」
母親:「友達って誰?」
子供:「あっくん!とかーくん!(二人だけ)」

少ないサンプル数から回答を導き出すことに問題があります。
もし全員といいたいならば、適切なサンプル数を収集して主張する必要があります。

2.データ収集における対象者での作為
【例】
インターネットを通じて、インターネットの利用率に関するアンケートを実施、
利用率は100%だ!と謳う。

サンプルとする対象者に偏りがあります。
この例ですと、インターネット利用者を対象にアンケートを実施しているので当たり前ですが(笑)
サンプルは無作為に抽出する必要があります。

3.分析における集計方法での作為
【例】
「首相さんについてどう思いますか」との質問があったとします。
好き:40%
どちらでもない:30%
嫌い:30%
以下のように発表することで大勢が逆転します。
好き     :40% 好きでない  :60%

集計方法により結果から得られる印象を歪めています。
好きか好きでないか?で結果を表すならば、質問の仕方も最初からそうすべきです。

4.分析における表現方法での悪用
※実際にテレビや会社の広報が提供したグラフを再現してみました(笑)
「テレビ グラフ ウソ」で検索されると元にしたグラフを見つけられるかと思います。

【例1】

10代と20代のみ一緒にすることで、このセグメントを大きく見せようとしています。
若者の不祥事を取り上げたいという製作側の意図があります。

ちなみに元ネタを辿ると、円の中心もずらして描かれており、もっと悪質です。

【例2】

E社の方が速いはずなのに、S社の方が速いように見えます。
自社が一番速いのだと言いたい会社広報側の意図があります。

5.結論における誤認を引き起こそうとする作為
【例】
中小企業診断士の合格者にアンケートを行ったところ、
100人中の60人が個室ではなくリビングで勉強をしていた。
したがって、リビングで勉強をすると頭が良くなる。

中小企業診断士に不合格になった人々の統計と比較していないため、この結論は誤りです。
もし、中小企業診断士に不合格になった人の100人中90人がリビングで勉強をしていたら、
個室で勉強をした方が頭が良くなるはずです。

如何でしたでしょうか?
数値やグラフによって根拠が示されたからといって、その結論が正しいとは限りません。
日頃から注意したいですね。