みなさんこんにちは。売れプロ8期生の酒井浩 59歳、独立準備中の企業内診断士です。
「診断士がおさえておくべき景気動向」の第6回、今回は、今まさに新型肺炎で大変なことになっている、「中国」の経済見通しについて見ていきたいと思います。
ちょっと話がそれますが、この記事が公開される1月30日は春節の最終日ですので、日本中いたるところで中国人観光客がどんちゃら溢れていることと思います。
コロナウイルスがばらまかれないことを祈るばかりですが、ただ、最近、中国人観光客のマナーが良くなってきたような気がしませんか?
少し前までは、
混んでいる電車の中でも大声で話す
バスでドラッグストアに乗りつけ、商品を奪い合う
公共の場でも構わず子供に○○○○や○○○をさせる
といった光景を目にしたものですが、最近はあまり見なくなったような気がします。
それより最近は、
超高級ホテルに泊まり、銀座の三ツ星レストランで夕食
北海道や九州の高級温泉旅館で温泉と日本料理を楽しむ
といった、富裕層の個人旅行が増えているようです。
近年、「行楽」という日本旅行の紹介サイトが中国人富裕層に人気があるらしいのですが、ここを覗いてみると、
「日本絶美雪景温泉20選」
とか、
「女子力up! 九州Weekend」
といった特集記事が組まれていて、最低でも1泊3万円、高いものは1泊10万円以上の旅館が紹介されています。
(「女子力」って、中国語でも「女子力」なんですね。ちなみに、「女子力up! 九州Weekend」は、20代~30代の独身女性をターゲットにした企画のようなのですが、なんで九州旅行が「女子力up!」につながるのか、よくわかりません)
こういう旅行をするのは「プチ富裕層」と言われる層なのだそうですが、この中には、月収20~30万円程度、20代~30代の若い世代も含まれています。
月収20~30万円で1泊10万円以上の旅館に泊まれるのか?ということなのですが、実は彼らの親は、その昔に不動産を購入しており、それが今や、数十倍から100倍にもなっている、というカラクリです。
でもこれって、日本のバブル時代と全く同じですよね?
ということで、ようやく本題に入りますが、今の中国の旺盛な消費が、こうした「不動産バブル」に支えられているとすると、
このバブルが弾けるのか弾けないのか?
弾けるとすれば何時弾けるのか?
が、非常に気になるところです。
中国は、リーマンショックのあと、4兆元の景気対策によって、中国経済ひいてはアジア・世界経済の崩壊回避に貢献した、と言われていますが、実はこの4兆元が、競争力のない国営企業を経由して不動産投資や採算性の低いインフラ建設に流れ、それが不動産バブルの発生と、国営企業の不良債権問題を引き起こした、とされています。
中国政府は日本のバブル崩壊からその後の処理について非常によく研究しており、一党独裁の強権もフルに活用し、これまでのところ上手く対応できている、という評価もあるようですが、今回の新型肺炎のような不測の事態が続けば、消費マインドが冷え込んで一気に逆回りを始める、という悲観論も否定できないようです。
(SARSの時は、中国のGDP成長率はこれで▼2%引き下げられた、という試算があるようですが、1/29の時点で、新型肺炎の患者数はSARSの患者数を超えてしまいました。)
これは米国も同じですが、小休止したかに見える米中関係の問題にとどまらず、この両大国の国内経済のゆくえは、よくウォッチしておく必要がありそうです。
次回は、私が日々苦しめられている、「インド」その他の新興国について見ていきたいと思います。
売れプロ第8期生
酒井 浩
