コロナウィルスに思うデータの見える化

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コロナウイルスで騒々しい日々がつづきますが、皆さんは日本のコロナウイルスの現況をどのように捉えているのでしょうか。私は日本の一般メディアからは有用な情報が見いだせないので、玉石混交のネット情報から、信頼できる海外の報道や研究者のデータを探しては、日本のコロナウイルスの現況を考察しています。そんなサイトの中に、世界のコロナウイルスの状況を、各国の比較という切り口でわかりやすくデータを見える化したサイトがあるので紹介したいと思います。

感染者数による日本と世界各国の比較は、日本のサンプリング数が圧倒的に少ない上に、母数となる検査数も恣意的と無理があります。したがって信頼することができるデータとして、コロナウイルスによる実際の死者数という指標で比較した2種類のサイトを紹介したいと思います。1人の感染者から指数関数的に増大するパンデミックというコロナウイルスのデータの見える化は、対数グラフで表現するとわかりやすくなります。対数グラフの考え方を簡単に言うと、この2つのサイトのグラフの場合、縦軸のスケールを対数目盛りとするものです。倍々に増加する縦軸の値を単純にプロットするのではなく、同じ幅で表現にして比較を容易にしようとするものです。

最初に紹介するのは、英国のFinacial Timesの世界のコロナウイルスの死者数の国ごとの比較の見える化グラフです。縦軸は上記で説明した対数目盛、それに対し横軸は日数で、3人の死者発生からスタートして1週間の平均死者数の経過となっています。このグラフを見ると、各国の死者数の立ち上がり方の状況、或いは死者数がピークを迎えているのかどうかが、一目瞭然となっています。いかに欧米の死者数が急激に立ち上がったかということに比べ、中国、韓国、日本、台湾といった東アジアの死者数の立ち上がり方が、緩やかで絶対数が少ないことがわかります。その他のグラフは、世界の都市ごとの状況、世界のコロナウイルス死者数における地域別の比率などを見える化していますが、あわせて様々な示唆を与えてくれています。

https://www.ft.com/coronavirus-latest?fbclid=IwAR1d9ok13SURthkVAHH72Ou4-RFnrT-taKhPAZ7oUM3_4gF3Ptb-impQYkE

もう1つのサイトにある見える化グラフは、日本の札幌医科大学医学部 付属フロンティア医学研究所によるものです。こちらのグラフのアプリは、スマホでは反応が悪いのでPCで見てください。この対数グラフの縦軸は、各国の人口百万人当たりの死者数、横軸は日付になっています。東アジアの死者数は、感染が収束したと言われる韓国で人口百万人あたり4.72人、中国で3.22人、日本の死者数については、メディアでは韓国の死者数を越えたと報道されていますが、人口百万人あたりでみてみると、韓国より低く人口百万人あたり現在、2.75人となっています。一方、欧州の死者数を見てみると、驚くべきことにイタリアで人口百万人あたり436.4人、フランスで350.2人と日本の100倍以上の大きな数字となっています。Finacial Timesのグラフと同様に、各国の人口百万人あたりの死者数の立ち上がり方の状況や死者数がピークを迎えているかどうかが、客観的に非常によくわかりますね。

https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/death.html?rg=Western%20Europe

尚、札幌医科大学のソフトは重たいので反応が悪いです。 デフオルトは表題の「人口あたりの新型コロナウイルス死者数の推移【国別】」で、左下の青色の「 人口100万人以上、かつ100万人あたり感染者数10以上の国」の設定です。例えば「G20」で地域選択してみてください 。 地域を選択し直す時は、左下の「すべて」ボタンを何回か押すとクリアにできます。その他、地域を選択し直したり、また、表題下にある「感染者」は「トラジェクトリ解析」など興味のある人はさわってみてください。

日本のメディアも、こういった海外のメディアや専門家が実施しているように、わかりやすくデータを見える化した上で、各国で実施した対策もレビューして、今、パンデミックという局面において、日本がいかに大切な時期にあるのかということを説明してほしいですね。あわせて情緒に流されることなく、このようなグラフから、どこの国のどんな施策がどのように効果があったのか、また日本の取るべき対策の方向性について、適切な計数や期間を示しながら、科学的に検証、説明してほしいと思っています。

三浦美樹