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こんにちは。売れプロ12期生の日髙 翔太です。
前回は転職支援の側面から、「ベンチャー企業に求められる中小企業診断士」について考察いたしましたが、今回より「将来性あるベンチャー企業を見分ける着眼点」について前編、後編の2回に分けて記述しようと思います。
ヘッドハントを行う上で、今後拡大していく企業を見極め、優良な求人を頂くことが成果に直結します。ここを失敗するとせっかく優秀な候補者にお声がけしても採用成功に繋がらなかったり、大切な候補者にミスマッチな案件をご紹介してしまったり、早期離職を招いてしまうリスクにつながったりします。その為、設立したてのベンチャー企業の求人に関する情報は、仲介者として適切な視点で見極める必要があります。
同様に中小企業診断士やコンサルタントとしても、ベンチャー企業に向き合うのであれば、その経営状態を適切に理解した上で、アプローチを行っていく必要があるかと思います。
エグゼクティブサーチ歴5年の私が日々の営業活動の中で行っていること、意識していることについて、今回はベンチャーにおける投資ラウンドと成長ステージの観点から経営状態を判断する手法について記載していきたいと思います。
■投資ラウンドと成長ステージの基本
ベンチャー企業を調べる上で順番は色々とあるかと思いますが、私はまず投資ラウンドと成長ステージの確認から始めます。ベンチャー企業は投資ラウンド(投資家が企業に対して出資する段階)としてエンジェル、シード、シリーズA/B/Cの段階があり、成長ステージとしてはシード、アーリー、ミドル、レイターの順で成長していきます。
投資ラウンド/成長ステージはそれぞれシード/シード、シリーズA/アーリー、シリーズB/ミドル、シリーズC以降/レイターにおおよそ該当してきます。投資ラウンド、成長ステージ毎に変わる、必要なリソースや経営課題を理解しておくことはベンチャー支援の第一歩です。
■成長ステージ毎の必要なリソースや経営課題
シードステージは創業直後であり、まずは事業計画の立案や経営チームの結束を高める時期です。
アーリーステージは、プロダクトはα-β版の段階で、認知度も低く、赤字経営で運転資金確保に苦労する時期です。シードステージ、アーリーステージでヘッドハントを行うとまず資金調達を任せられるCFO、プロダクト開発のかなめであるCTOなどのニーズが発生しやすいです。コンサルティングを行うのであれば、創業支援、資金調達、事業計画立案などの支援が可能かと思います。
ミドルステージは、一定の資金調達にも成功し、そのキャッシュを利用して本格的なサービスリリースを開始し、一定の事業成果を上げ始めている時期で、本格的に黒字転換に向けた売上拡大施策(販路面、およびマーケティング面)を打ち、拡大を図るタイミングです。
レイターステージでは多くの企業が黒字化を迎え、事業や組織が一定確立し、経営が安定する時期です。このころになると単一事業からの脱却を図り、新規事業開発に乗り出す企業も多く、いよいよ上場も近づいてきたタイミングになります。
ミドルステージ、レイターステージでヘッドハントを行うと売上拡大に向けたCOOやCMOの採用、主に採用面などの人事課題に向き合うCHRO、事業多角化を目指した新規事業開発責任者、IPO準備に向けた経営企画室長、IPO準備室長などのニーズが発生しやすいです。コンサルティングを行うのであれば、資金調達支援などに加え、新規事業開発、販路開拓、IPO準備、人事制度構築、採用などの支援が可能かと思います。
■成長ステージの比較確認による経営状態の把握
アプローチしようとする特定のベンチャー企業について、投資ラウンドや成長ステージは簡単にネットで調べることができます。また併せて合計資金調達額や調達後評価額なども調べることが可能ですし、官報を見れば直近数年の純利益や利益剰余金なども確認可能です。さらにネット上にはステージ毎の調達額の相場を記載しているサイトなどもあり、これらと比較することで経営状態の大枠を判断することが可能です。
参考までに私がよく情報収集させていただいているサイトは『STARTUP DB』と『INITIAL』です。例えば、私の担当するある企業様をこれらのサイトや官報で調べると、調達ラウンド、シリーズBのミドルステージで合計資金調達金額約30億、調達後評価額約190億、純利益約△3億、利益剰余金約△30億、総資産約4億であることがわかります。シリーズB時点の調達後評価額の中心値が50億程度とも言われていますが、これと比較すれば一見赤字続きで債務超過のリスクもあるこのベンチャー企業が、市場からは一定以上の評価を受けていると読み取ることができます。これらを把握することで、「実は技術面に何らか強みがあるのではないか」といった期待感や、「早急な売上確保や資金調達などの必要性があるのではないか」といった仮説をもって初回打ち合わせに臨むことが可能です。
今回は前編としてベンチャー企業の投資ラウンドと成長ステージの基本について記述しました。ここまでを慣れれば5分~10分程度で確認できるようになるかと思います。もちろん企業にとって財務情報は一部にすぎませんので、次回はその他どのような点でベンチャー企業を見分ければいいのか記述していきたいと思います。
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