従業員の不正防止。魔のトライアングルの成立を防ごう!

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 こんにちは!売れプロ12期の伊藤きよ枝です。

 12月は忘年会シーズンですね!!4夜連続、5夜連続で飲み会の方も多いのではないでしょうか?
 脳科学で有名な、東大大学院/薬学部の池谷裕二教授によると、飲む前に「サフラン」を摂取すると、飲んだ時の記憶喪失、いわゆるアルコール健忘症を防ぐ効果があるそうです。
 サフランは、イタリア料理のパエリアなどで使用される香辛料で、サプリメントとしても海外の通販サイトなどで販売されています。
 酔った時のことを忘れて困る人は、一度お試しされてはいかがでしょうか。

 閑話休題、このところ、不祥事についてのニュースが多いですね。政治資金やカルテル、器物損壊、製造物の安全性の偽装など。どんな人間でも、不正と無縁ではないと思います。

 診断士としては、支援企業様から、従業員の不正防止策についての相談を受けることもあるかと思います。そこで今回は、不正が成立する条件と、その予防策をお伝えします。

【組織内で不正が起こる3つの条件】
 社内不正については、アメリカの犯罪学者のドナルド.R.クレッシーが唱えた「不正のトライアングル」理論が広く知られています。組織内では、3つの要素が重なると、従業員の不正が起きると言います。その3つとは、「動機」「機会」「正当化」です。

 この3つが揃ってしまうと、どんな人でも不正に手を染める可能性が高まるので、「魔のトライアングル」とも言えます。

 1つ目の「動機」は、心理的なきっかけです。例えば、社内での自分の処遇に対する不満や、厳しいノルマに対する過度なプレッシャーなどです。これらは「他人と共有できない問題」とも言われます。
 これに対応するには、透明性のある人事制度運用や、処遇に関する話し合いやフィードバックの機会を設ける、また従業員の悩み相談窓口を設け、利用しやすくすることなどがあげられます。

 2つ目の「機会」は、その人が不正を起こせる状況にあることです。不正のチェック機能が無い状態です。
 例えば、経理担当者が、自分だけで自社のネットバンクにアクセスして送金まで出来てしまう状況です。これに対処するには、複数の人に別の管理権限を付与して、例えば送金データ作成担当者と、送金許可の担当者を分けるなどがあげられます。そういう仕組み、手順やルールが存在することを、社内に知らしめることも大切です。

 3つ目の「正当化」は、不正をするにあたって、その人の罪悪感を和らげる言い訳があることです。例えば、「横領じゃない、少しのあいだ借りるだけ」や、「上司の指示だから仕方ない」などです。

 これには、1つ目にあげた「動機」にも言えるのですが、組織風土の問題がベースにあり、組織の風通しを改善する施策が有効だと言われています。
 また、従業員が、「自分は認められている。」や、「みんなに(いい意味で)見られている。」と意識出来ている状態では、言い訳が生じにくくなります。

 ポイントは、これらの要素が3つすべて揃ったときに、不正が行われるということです。
ですので、リソースの少ない中小企業では、このうち何か一つに対して防御策を作っておくと良いと言えます。

 

【マッキンゼーの7S】

 一方、組織改善や課題解決のために使われる、「マッキンゼーの7S」というフレームワークがあります。企業には3つのハードな経営項目と、4つのソフトな経営項目があると捉え、それら7つの資源をもとに個々の企業に最適な事業戦略を考えるというフレームワークです。

 以下がその7つの項目です。

  • 戦略(Strategy)
  • 組織(Structure)
  • システム(System)
  • スキル(Skill)
  • 人材(Staff)
  • スタイル(Style)
  • 価値観(Shared Value)

 上の3つ、戦略、組織、システムは「ハードのS」、下の4つ、スキル、人材、スタイル、そして価値観は、「ソフトのS」とされます。

 

 ハードの3Sは、トップダウンにより、比較的短期間で整備することが可能なものと言われています。

 他方、ソフトの4Sは、人間に関係する項目となります。ハードの3Sと違い、一朝一夕で変えられるものではありません。例えば、スキルは身に着くまで時間が必要であり、また価値観も、これまでの経験や歴史が積み重なって形成されているため、変化には時間がかかります。 

 

【不正のトライアングル、どこから崩すか?】

 不正のトライアングルの3つの要素を、マッキンゼーの7Sのどれにあたるかを考えてみると、上記の2つ目にある、しくみや業務手順、ルールの変更は、「ハードのS」にあたります。

 1つ目の、制度の透明性の問題は、一見「ハードのS」と言えます。しかし、そもそも不透明な制度や、過度にプレッシャーをかけることへの許容を生み出したもの、また、悩みを人に話せない雰囲気等への対応には、「ソフトのS」の改善が必要です。

 3つ目の組織風土も、1つ目と同様に「ソフトのS」となります。

 

 このようにみると、まず2つ目の要素である、システムやルールを変えることが、短期的な対処策です。しかし、根本的で重要性が高いのは、1つ目や3つ目の要素の払拭です。

 

 マッキンゼーの7Sでも、優れた企業や成長する企業では、例外なく7つの項目が、お互いに矛盾なく存在していると言います。どれか1つの項目の改善を行うだけでは不十分です。

 

 私も中小企業診断士として、その企業に合った施策のコストや効果を見定めて、トライアングルを崩すため、まず短期的に効果を上げる施策、さらに中長期的な視点での施策の、両方提案を行っていけたらと思っています。
 

 

 最後までお読みいただきありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

 

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