みなさん、こんにちは。稼プロ!23期 柴田 純一です。
最近「不適切にもほどがある」というTVドラマが人気です。
バブル期から現代にタイプスリップした主人公の言動が、現代の常識からいかに外れているかをコメディータッチで描き、最近少し行き過ぎている感のあるコンプラ社会を風刺しているドラマです。私もバブル期に少し重なっていた世代なので、懐かしく思いながらNetflixで観ています。
実際のビジネス現場におけるコンプラ対応で、事業経営に関わる方が頭を悩ましている問題の一つは、従業員間のハラスメント問題ではないでしょうか。中でも特に対応が難しいのは「パワハラ」だと思います。
法律的には、2020年6月に改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が施行され、中小企業も2022年4月から職場のパワハラ防止対策を講じることが義務化されました。
厚生労働省は、パワハラを次の3つ要素を「全て」満たすものと定義しています。
(1)優越的な関係を背景とした言動
(2)業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
(3)労働者の就業環境が害されるもの
従い、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導はパワハラには該当しません。しかしながら、この判断は、平均的な労働者が同じ状況で同じ言動を受けた場合に、著しく就業環境が阻害されるかどうかを基準にする、という曖昧なものであり、解釈の幅が広く、白黒の判断が難しいのが実態です。
経営者は、業務上の上下関係を勘違いし、相手の人格を否定するような言動のある従業員には厳しく対処していく必要があると思います。
一方で、最近「ハラスメント」という言葉が安易に使われるようになり、個人的に違和感を持ったコミュニケーションを、直ぐハラスメントと主張する人も増えています。その結果、社内で本来必要なコミュニケーションがしづらくなったり、正しい指導ができなかったりすることが懸念されています。
誤解を恐れずに言えば、パワハラをなくすことは目的ではなく手段だと思います。
企業の目的はステークホルダーに価値を提供することであり、よい職場環境を築くことはあくまでもその手段です。パワハラをなくすことを目的化してしまうと、言動の一つ一つに過度に神経質になる懸念があると思います。
パワハラは、加害者側に罪の意識がなく、また被害者も孤立して一人で抱えこんでしまうことで深刻化するケースが多いようです。周囲が「見て見ぬふりをしないこと、声を掛けること」が最も有効な予防策だと思います。
冒頭のTVドラマは、若者にも好評だそうです。世の中まだ捨てたものじゃありません。
皆で声を掛け合おう、Stop パワーハラスメント!
