予算の立て方について

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こんにちは、中小企業診断士の平井浩です。

前回までは予実管理のステップ全体の流れについて記載してきました。

今回はその中でも、みなさんご経験があるであろう「予算の立て方」について詳述します。

 

予算の立て方には、大きく分けて「トップダウン方式」と「ボトムアップ方式」の2つがあります。以下でそれぞれを解説します。 

 

■トップダウン方式

トップダウン方式とは、経営トップが目標を立てて、部門や担当者ごとに下して割り当てていく方式を言います。トップが動くので短時間で決まるメリットがあります。加えて、部門間、担当者間の調整がそれほど揉めない傾向にあります。期中に予算を変更する際も、トップの指示で調整が容易にできます。

しかし、トップが決めてしまう弊害もあります。一つめのデメリットはトップが現在の現場の状況を把握しておらず、実態と乖離した目標を掲げてしまう可能性があることです。経営陣といえども、マーケットの状況を詳細に把握しているとは限らないので、無理なプランを立てる可能性があります。二つ目のデメリットは現場のモチベーションが上がりづらい可能性があることです。現場の声と関係なく上から降りてきた目標では従業員の創意工夫ややる気を引き出しにくい傾向にあることはご理解いただけると思います。

このようなメリットとデメリットがあるトップダウン方式は、経営陣が現場の状況をタイムリーかつ具体的に把握できている、小規模組織向けと言えます。

 

■ボトムアップ方式

ボトムアップ方式とは、部門や担当者から出てきた数字を積上げ、企業全体の予算を決める方式を言います。多くの場合、前年実績が目安になり、そこからの成長率を加味して部門ごとに積上げることがスタートになるでしょう。製品群ごと、顧客ごとに数字を積上げる際には、その実態を把握している担当者の声も反映されるため、現実的な数字になり、現場としても納得しやすく、モチベーションを保ちやすいのがメリットです。一方で達成できそうな保守的な目標数値に部門がこだわり、調整に時間が取られてしまうデメリットがあります。そのためトップダウン方式よりも、予算を作るまでに時間がかかる傾向にあります。また、経営者が大きな改革を志向している場合、前年度実績から見て大きな乖離、躍進を望むことになりますが、ボトムアップ方式では大きな躍進を望みにくいデメリットもあります。

 

■両方の組み合わせがベスト

上記に説明いたしましたように、予算の立て方には、トップダウン方式とボトムアップ方式があります。おすすめなのは両方を組み合わせて予算を立てることです。

1.経営陣が全体目標を決め、その目標を元に部門ごとに予算数値を仮決めする。

2.各部門で仮決めした数値を集計する。

3.集計数値を元に、経営陣が全体的な調整を掛ける。

このやり方であれば、経営陣だけではなく、部門の意向も反映され、現実的な数字目標になります。ただ、現実的な数値、保守的な数値に偏りすぎていては、経営陣が望む目標には到達できません。経営的に赤字となってしまっては本末転倒です。そのため、最終的に調整をかけ、部門や担当者を説得するのは経営陣であるのが望ましいです。 

 

■予算作成上の注意点

予算を立てる際の注意点にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

1.曖昧な数値は設定しないようにする

数値を設定する際には、曖昧ではなく、具体的な数値で示すようにしましょう。また「なぜこの予算数値なのか?」の根拠を明確にすることも大切です。具体的に、いつ、誰に、何を、幾らで販売するのか、を可能なレベルで示すことを考えます。顧客となりうるターゲットがある程度絞られるBtoBビジネスの場合は、顧客名、案件名まで特定した上で予算を組んでいるケースがあります。業界や業種にも拠りますが、ビジネスの特性に合わせて適切な粒度で根拠を示しましょう。

 

2.目標数値は適切にストレッチさせる

あまりに高すぎる目標は、社員のモチベーションを下げてしまう可能性があります。とくにトップダウン方式のみで予算決定する場合は、現場の意見を聞く機会が限られます。それで現場のやる気が失われてしまっては意味がありません。一方で低すぎる目標では創意工夫が生まれず、停滞感も出て来てしまします。現場からの声を汲み上げつつ、創意工夫を凝らすことで実現可能なレベルの目標を決めるようにしましょう。

 

3.細かすぎる粒度での予算目標は立てないようにする

目標を立てた後は、各目標を管理していかなければなりません。よって目標が細かすぎると管理にリソースを多く取られてしまいます。例えば詳細な費目単位で販売版管理費の目標を立ててしまうと、その予実偏差を分析することが大変なのは自明だと思います。この場合は詳細な単位だけでなく、グルーピングした単位での目標数値が必要です。同様に管理サイクルが細かぎるのも、現実的には追えなくなってしまいます。日単位、週単位、月単位、4半期単位などの中から、業界、業種、商材次第で最適な管理サイクルを設定しましょう。例を挙げると、電機機器を販売する企業内でも、数千円程度の安価な商品を多数の一般消費者に販売する事業部と、数千万円単位の高価な商品を少数の企業に販売する事業部とでは、売上が立つまでの時間が違います。その結果、適切な管理サイクルが違うのはお分かりになるかと思います。

 

■まとめ

今回は予算の立て方と予算作成上の注意点を記しました。みなさんのお仕事へのヒントになると幸いです。

 

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