中小企業におすすめのマーケティングリサーチ手法「N=1分析」とは?

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こんにちは。中小企業診断士でありマーケターの池沢卓浩(いけざわたかひろ)です。
企業がマーケティング戦略を策定し、それを実践して成功を収めるためには、マーケティングリサーチを行い、顧客に対する理解を深めることがとても重要です。一方で、中小企業においてはリソースが限られることから、十分な量のマーケティングリサーチを行うことが困難であるといえます。そこで、今回は、中小企業が実践でき、且つ中小企業でこそ効果を発揮することが期待できるマーケティングリサーチ手法である「N=1分析」について、概要と実施手順のポイントを解説していきます。

 

N=1分析とは?

N=1分析とは、一般的な統計学的手法とは異なり、個々の顧客に対して焦点を当てるマーケティングリサーチ手法です。NはNumber(数)を表し、1は「1つの観察対象」を指します。つまり、N=1分析とは、たった1人の顧客に焦点を当て、その個別の情報を徹底的に分析し、顧客理解をより深めていくことに特化したマーケティングリサーチ手法です。近年では、大手企業のマーケティング部門でも、このN=1分析が取り入れられており、特定の顧客に対して徹底的に焦点をあてた新商品開発や、コミュニケーションプランの策定が行われています。特定の顧客であるN=1に向けて最適化したマーケティング戦略は、それと近しい価値観を持った生活者にとっても最適なものになり得るという考えに基づいており、生活者の価値観が日々変化し、多様化していく現代社会において、適応性の高いマーケティングリサーチ手法として注目度を高めています。

N=1分析 実施手順のポイント

①目的の設定

N=1分析を始めるにあたり、まずは明確な目的を設定します。例えば、製品やサービスの販売促進、顧客ロイヤルティの向上、新規顧客の獲得など、具体的かつ明確な目標を設定しましょう。設定した目的に対して、すでに見本となるような顧客がいる場合は、その方をN=1として設定し調査していくことをおすすめします。

 

②N=1にあたる顧客情報の収集と分析

次に、顧客に関するデータを収集します。これには、購買履歴、性年代等のデモグラフィック情報、居住地等のジオグラフィック情報、アンケートやインタビューによる調査結果などが含まれます。中小企業では、リソースが限られていることがあるため、調査対象を増やす代わりに、N=1にあたる個人に対して徹底的にフォーカスし、重要な情報を深く収集していくことを目指します。収集した情報を用いて、N=1にあたる顧客の嗜好や行動パターン、本質的なニーズを深く理解していきます。

 

③顧客のプロファイル作成

分析結果を基に、顧客のプロファイルを作成します。プロファイルを作成することは、収集・分析した情報を整理できるだけでなく、関係者間で顧客情報に関する共通認識を形成することにも大いに役立ちます。尚、N=1にあたる顧客のプロファイルは1度作成したら終わりということではなく、定期的にアップデートしていくことが重要です。N=1にあたる顧客が、時代の変化に応じてどのように生活スタイルや価値観を変化させているのかに注目し、それに応じてマーケティング戦略も柔軟に変化させていくことを意識しましょう。

 

④戦略の策定

プロファイルを基に、N=1にあたる顧客に対して効果的なマーケティング戦略を策定します。「どんな販売促進策があれば、この顧客に商品・サービスを利用してもらえるか」「どんなコミュニケーションをしたら、この顧客のロイヤリティが向上するか」「どんな新商品を開発したら、この顧客に購入してもらえるか」を、N=1にあたる顧客に最適化させながら策定します。策定の過程においては、顧客自身にも参加いただき、一緒に考えていくことも有効な手段となります。

 

⑤実行とモニタリング

策定したマーケティング戦略を実行した後は、その効果を定期的にモニタリングします。その際には、売上等の定量データの分析だけでなく、N=1にあたる顧客からの定性的なフィードバックも受けるようにしましょう。定量と定性の両面から成果を評価することで、何が良かったのか、何が悪かったのかを顧客目線で捉え、必要に応じて軌道修正を加えることで改善を図っていきましょう。

 

 

以上、N=1分析の概要と、実施手順のポイントについてまとめさせていただきました。

中小企業が成長し、競争を勝ち抜いていくためには、個々の顧客との深い関係性を築くことが重要です。N=1分析はその手助けとなり、限られたリソースの中で最大の成果を得るための力強い手法となります。実施を検討される際には外部専門家の協力を仰ぐことも有効です。ぜひ、この手法を活用して、顧客との絆を深め、ビジネスの成功につなげてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

 

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