アンコンシャスバイアスとは?組織への悪影響と対処方法

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おはようございます。売れプロ12期生の谷口哲一です。

皆様、ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか?

 

さて、本日は、近年耳にすることが増えてきた「アンコンシャスバイアス」について記載します。

 

  アンコンシャスバイアスとは?

 

アンコンシャスバイアスは、「無意識の思い込み、偏見」を意味します。

誰かと話すときや接するときに、これまでに経験や知識をもとに、無意識で「この人は○○だからこうだ」「普通は○○だからこうだ」と判断することがあります。

知らず知らずのうちに個人の意識に刷り込まれ、あらゆるものを「自分なりに解釈する」という脳の機能によって引き起こされます。

アンコンシャスバイアスの例として、「A型はきっちりしている」「介護しながら働くのは難しい」「女性は数学が苦手」「末っ子は甘やかされて育っている」などが挙げられます。

  アンコンシャスバイアスによるメリット

 

このアンコンシャスバイアスは誰もが持っており、それ自体が問題というわけではありません。

ブログ記事のタイトルには「組織への悪影響と対処方法」と書いていますが、アンコンシャスバイアスにはメリットがあり、大きく分類すると脳科学視点のメリットと心理学視点のメリットが挙げられます。

 

脳科学的メリット

アンコンシャスバイアスは情報処理作業を省力化して、過去の知識や経験から素早く判断することを可能としています。

アンコンシャスバイアスには様々な種類がありますが、その1つにステレオタイプバイアスがあります。

固定観念をもっていることで、情報を即座にカテゴライズし、簡単に識別、瞬時の行動へつながります。(例:野犬は怖い。だからすぐ逃げる)

 

大昔、人類は様々な外部脅威が存在する環境で生活しており、そのような環境では物事を瞬時に判断する必要がありました。

情報処理の高速化は人類が生き延びるための生存戦略だったのです。

情報化社会の中で、大量の情報に囲まれている我々にとっても、アンコンシャスバイアスは脳の省力化に役立っています。

 

心理学的メリット

アンコンシャスバイアスには、正常なメンタルを保ち、日常生活で感じる不安や恐怖を軽減し、心をストレスから守ってくれる役割があります。

アンコンシャスバイアスの1つに、正常性バイアスがあります。

正常性バイアスは危機的状況でも都合の悪い情報を無視したり過小評価することを指し、「これくらいなら大丈夫」といった思い込みをしてしまう現象ですが、ストレスを回避するための心の安定機能のような側面もあります。

例えば、いつ起こるか分からない大災害に、過度な恐怖や不安を感じていると、ストレスを感じてしまい、鬱などのメンタルヘルス不調を起こす可能性がありますが、正常性バイアスが存在することによって、ストレス軽減、メンタルヘルス不調の防止にもつながると言えます。

 

  アンコンシャスバイアスによる悪影響

 

日常的に起こるアンコンシャスバイアスが、ネガティブに働く場合もあります。

近年、企業経営において組織運営にもたらすアンコンシャスバイアスの悪影響が、注目されています。

組織運営にもたらす代表的な悪影響を以下に3つ記載します。

 

① 従業員のモチベーション・生産性低下

アンコンシャスバイアスは日常の言動となって表れ、職場の人間関係や能力発揮を悪化させることがあります。

「〇〇はこうあるべき」というアンコンシャスバイアスを持っていると、無自覚なハラスメントが起きる一例として、女性の部下を持つマネージャーが「幼い子供を持つ女性は仕事よりも家庭を優先したいはず」というアンコンシャスバイアスがあると、閑職に移動させるなどハラスメントを発生させてしまいます。

また、このようなアンコンシャスバイアス発言による疎外感を感じて、従業員のモチベーションも低下してしまうでしょう。

 

② 不公平な採用・人事考課

管理職や上司がアンコンシャスバイアスに囚われてしまうと、公正な採用や人事評価が行えなくなります。

たとえば、「体育会出身者は営業と決めつけてしまう」「出身地など採用基準に関係のない属性で選考する」「直近の成果や印象的な成果で能力を過大評価してしまう」といった現象が起こります。

特に、人事考課は、従業員の不満を生みやすい場面の一つです

従業員の不満が溜まり、モチベーションの低下や離職につながってしまうこともあるでしょう。

 

③ 組織のダイバーシティ推進を阻害

ダイバーシティという言葉が日本でも一般的になりました。

改めてですが、ダイバーシティ(Diversity)とは多様性を意味し、人種や性別、障がいといった様々な属性をもった人達が、組織の中で共存している状態のことを指します。

ダイバーシティの推進には、多様な人材の獲得、グローバル化や消費の多様化への対応、イノベーションの創出、企業評価の向上といった、企業経営全般に様々な良い効果があります。

尚、ダイバーシティには、「表層のダイバーシティ」と「深層のダイバーシティ」の2種類に分かれます。

表層のダイバーシティ:性別・国籍・年齢といった見た目で判断可能な属性

深層のダイバーシティ:価値観・習慣・信念・宗教といった見た目ではわからない属性

 

しかし、悪いアンコンシャスバイアス(例:「外国人は自己主張が強い」「若者は言葉が乱れている」)が組織内にはびこっていると、多様な価値観を取り込むことができず、ダイバーシティ推進を阻害することになり、イノベーションの創出といった経営効果が薄れてしまいます。

 

以上が主なアンコンシャスバイアスによる悪影響です。

 

  アンコンシャスバイアスへの対処方法

 

上述した通り、アンコンシャスバイアスは誰もが持っており、良い影響も悪い影響もあります。

ここでは、アンコンシャスバイアスの悪い影響を抑えるため、企業の対処方法について、紹介します。

 

① 教育研修を実施する

企業の第1ステップとしては従業員研修です。

アンコンシャスバイアスは無意識に起こるため気付きにくいものです。

それゆえ、アンコンシャスバイアスの意味やパターンを知る機会を従業員へ提供する、ことが重要です。

従業員は知ることによって、今まで気付かなかった、自身の発言や判断に、アンコンシャスバイアスが入り込んでいないか意識が向くようになります。

「無意識」に対して「意識」することで、偏見に対しての適切な対応へ繋げることができます。

アンコンシャスバイアスに特化した研修では、偏見への知識と意識を高め、アンコンシャスバイアスを意識する癖をつけることを促すトレーニングが行われます。

 

② 職場に存在する偏見を見極める

企業は、研修と並列して、職場でどのようなアンコンシャスバイアスが起こりやすいのかを把握する必要があります。

具体的には、アンケートなどで行います。

また、アンコンシャスバイアス研修を通じて、社員が偏見を指摘できる環境を築くことも効果的です。

 

③ 仕組み作り

従業員の教育だけではなく、行動変容を促すシステム作りが必要です。

例えば、面接、採用や意思決定などの活動において、ルールや仕組みを構築します。

一例として、書類審査では、審査員へ応募者の写真、名前、性別や年齢は出さない、といった対策を取り入れている企業も存在します。

また、グーグルでは、意思決定のプロセスからアンコンシャスバイアスをなくす目的で、成功基準を明確にして、成功についての理解を共有する仕組みを取り入れているそうです。

 

以上、本日はアンコンシャスバイアスについて、記載しました。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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