契約書の作成と解釈へのAIの活用

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売れプロ8期生のKです。

 

前々回の記事では、契約書の作成とプログラミングの類似性について、

前回の記事では、契約書の作成とプログラミングの相違点について書きました。

 

今回のテーマは、前回と前々回の記事の内容を踏まえて、

契約書の作成や解釈に関する不便さを解消するための方策です。

 

契約書は、取引のルールブックですから、

その取引を実際にする人たちが利用できなければ意味がありません。

 

では、どうするか。それは、一言で言えば、ITの活用ひいてはAIの活用です!

そう、契約書は、プログラムととてもよく似ているのです。

 

 

以下、そのアイディアの概略をご説明します。

 

 

1.契約書の自動生成

 

まず、契約書のドラフトは、自動生成すべし。

どういう条項を入れるか、この条項はどういうルールにするか、ということを設計すれば、

それらに合わせて、契約書のドラフトが吐き出されるという仕組みです。

例えば、売買基本契約であれば、個別契約の締結方法や検収期間、解除の条件などを入力します。

 

設計時に、柔軟に項目を設定できたり、自由記述が可能であったり、

出力されるドラフトの日本語表現も柔軟に変更できたりすると、

汎用的に使用することが可能になるので、一気に普及すると思います。

 

 

2.契約書チェックの自動化

 

全てを自動生成できればよいですが、相手方との交渉を経て、手作業で直すこともあり得ます。

ここで、手作業のチェックもITで自動化できれば、手作業によるミスを減らすことができます。

 

単純な文法のチェック、条文の参照のチェック、表記ゆれのチェックなどに加えて、

AIによって、内容の整合性についてもチェックができれば、

ミスのない契約書が手間をかけずに作成できるはずです。

 

 

3.契約書の解釈へのAIの利用

 

契約書を作成する際又は契約締結後に取引を行う中で、その解釈を確認したいという場面が生じます。

そんな場面において、この契約ではこういう場合にはどうなるのかという質問をして、

これにAIが回答してくれれば、取引の当事者が契約書を直接読む必要はなくなります。

プログラムがある入力に対してある出力をするのと同じ感覚です。

 

 

AIが発達すれば、弁護士の仕事が減るという議論がありますが、それは、そのとおりだと思います。

 

もっとも、上記の1や2などが実現されることは、多くの弁護士にとっても望ましいはずです。

定型的な作業の煩わしさから解放されるからです。

 

他方、3の実現は、弁護士にとって大いなるライバルになりそうです。

契約書にどのような条項を入れたらよいかというようなアドバイスまでAIができるようになれば、

人間がAIに太刀打ちするのは難しくなるでしょう。

 

しかし、私としては、是非これらが実現されることを望んでいます。

 

契約交渉が迅速化し、契約締結後のトラブルも減少することになるので、社会的に生産性が上がることは間違いありません。
また、人間同士のコミュニケーションがなくならない限り、弁護士の仕事が全くなくなるということはないでしょうから、

AIを活用しつつ、より付加価値の高い業務に集中できると思うからです。

 

例えば、囲碁でもAIが人間を負かしましたが、

現在のところ、なぜその手を打つとよいのかという解説をAIはすることができません。

 

自分で開発できるとおもしろいだろうなぁとも思いつつ、

今は弁護士業をしながら、技術の発展を楽しみに待つことにしたいと思っています。