【第1回 一度は挫折した中小企業診断士の勉強に再度挑戦】

金融機関に新卒で入社して、現在は社内のマネジメント層向けの人材育成を担っているという川久保理さん。穏やかな笑顔が特徴的で、インタビューは終始和やかな雰囲気で行われた。プライベートではサッカーやサーフィンなど多趣味な一面も持つ。第1回目は、新卒時代に一度挫折を経験した中小企業診断士の試験勉強に、10年の時を経て再度挑戦することにいたったきっかけについて伺った。
人材育成部署への突然の異動発令
新卒で金融機関に入社して、営業畑を歩んできた川久保さん。人材育成部署への異動発令は突然だったという。人材育成部署では、所属する部門の教育・人材育成を担っている。部門戦略を実現していくために、どういった人材を育てていくかということを考えて、それを企画運営していくということがミッションになる。
これまで営業の仕事をしてきたため、異動発令を聞いた時、社内に人材育成のような仕事があること自体まったく知らなかったという。1つイメージできたのは、新人の時の研修講師の姿だった。すごい感謝をしているし、かっこいいなという風にも思っていた。先生として新人に教える姿ならイメージできると思っていたが、蓋を開けてみたら想定とは、だいぶ違った仕事が待っていたという。
担当はマネジメント層・管理職以上
川久保さんは社内のマネジメント層・管理職以上を対象にした研修の企画運営を担っている。想定をしていた新人相手の講師とは主ミッションもまるで異なる。本当に何をしたらいいのだろうかという気持ちが、正直な最初の心境だったという。
「相手は自分よりも年も役職も上の人になり、自分自身が未経験の部分を企画しないといけないという点で大変です。心掛けているのは、よく話を聞くことかなと思います。部門の役員層の話であるとか、現場で管理職をされている人達の生の声を聞いて、何が求められているのか、何を悩んでいるのかを聞くということが一番重要だと考えています。」
1つ1つ丁寧に言葉を紡ぐ様子からも川久保さんの誠実な人柄が伝わってくる。
新人の時から中小企業診断士に憧れていた
最初に中小企業診断士の試験勉強に挑戦したのは、入社してまもなくだったという。自己啓発で何を勉強しようかと考えていた時に、あこがれであった中小企業診断士の勉強を始めた。しかし、テキストを読んでも頭に入ってこない。仕事の忙しさも相まって、数か月で試験勉強は辞めてしまったという。その後も、仕事が多忙をきわめ、英語の勉強は少しやりつつもその他の勉強はほとんどできていなかった。
きっかけは部署異動と先輩からの勉強の誘い
人材育成部署に異動となったのは、コロナが猛威を奮っている時期だった。当時、研修も縮小化してきており、集合研修からオンラインへ移行も進んでいた。部屋の確保や会場設営などの作業が必要ないため、着任当初はまだ業務量に余裕があったという。着任したタイミングで、人材育成部署の勉強熱心な先輩から「FP1級の勉強を一緒にやろう」と誘いがあった。苦労しながらも最後までやりきり、FP1級の試験に無事合格。そのことが自信につながり、勉強することに対してリズムがついたという。
「FP1級に受かったんだから、もっとできるかもしれないって改めて思った時に、中小企業診断士の資格を思い出したんですね。ずっと憧れてたんで、もう1回チャレンジしてみようかなって、その時に思いました。」
突然の部署異動、そして周囲の人からの影響、川久保さんの中小企業診断士への挑戦は10年の時を経て、再び動き始めた。

豊田 裕史 取材の匠メンバー、中小企業診断士
千葉県出身。北海道大学経済学部卒業。医療機器の営業を7年間経験したのちに、医療系のWEBベンチャー企業に入社。自社運営のプラットフォームの運営に携わる。サイト設計やコンテンツマーケティングを担っている。2022年11月中小企業診断士登録。区の市民セミナーに登壇実績あり。趣味はマラソンと飲食店巡り。
