【大井秀人さんインタビュー】「複」業診断士を目指して

【大井秀人さんインタビュー】「複」業診断士を目指して

【第1回 転職による環境変化で資格取得を決意】

【大井秀人さんインタビュー】

4回もの転職を経験され、現在お勤めの化粧品メーカーのIT部門でマネジメント業務をされている大井さん。様々な実務を経験しながら、充実したキャリアの途中で出会った中小企業診断士。第1回は現在のお仕事内容や受験のきっかけについてうかがいました。

合格後の社内反応はイマイチ?

――転職を4回経験されたのちに現在の会社に入社されておりますが、お仕事内容を教えてください

DXとIT関係の子会社に本社から出向という形で、IT部門のマネージャーをしています。主に研究開発部門や商品開発部門が使用する業務システムやデータの管理、あるいはAIやDX関係全般のプロジェクト管理が主な業務です。

――中小企業診断士の資格を取られて、何か社内で変化はありましたか

これが全くといっていいほどなかったです。化粧品メーカーという会社の特徴もあるかもしれないですが、中小企業診断士を取られている方を他に見たことがないですね。でも若い社員の方には、「すごいですね」と言っていただけることはあります。

職務経験との合致、副業のしやすさで中小企業診断士を選択

――中小企業診断士の資格取得を目指されたきっかけを教えてください

中小企業診断士の資格を取ろうと思ったのは前職に勤めている時でした。前々職は大手電機メーカーだったのですが、当時電機メーカー業界は不景気で、私は所属部門の事業構造改革関連の仕事をしていました。後ろ向きの仕事も多くて、正直それが精神的にも辛く、もともと興味があった事業部やビジネス開発に携わることができるところに転職しようと思いました。

苦労の末、前職に転職できたのですが、蓋を開けてみると内定時に提示されていた金額からかなりダウンすることがわかったのです。実はその中に含まれていたインセンティブが、全社の業績により影響され、個人成績に関係なくその年はゼロだったのです。かなりショックで、「生活をどうしよう」というレベルでしたね。これはまずいなと思い、副業をしようと考えました。幸い前職は外資系ということもあり、自分の任された仕事の成果をしっかりと出しておけば、サービス残業もありませんでした。余力の創出が可能だったので副業でリカバリーしようと。

――副業を検討する中で、中小企業診断士に行き着いた経緯を教えてください

副業をするにはどの資格が適しているかを考えていた時に、過去の職場で中小企業診断士の資格を取得していて、社外活動をされている方が2名ほどいらっしゃったのを思い出したのです。「ああ、中小企業診断士があったな」と、試験制度を調べました。すると自分が知っている分野の科目が多く、あまりハードルを感じない。「あ、この資格はいけそう」と。これまでの業務である程度の科目は一通り勉強したり、実務で関わったりしていましたからね。

スタートは職務経歴と試験科目の関係性分析から

――ご自身の職歴や経験との親和性があった中小企業診断士資格ですが、受験勉強で工夫した点を教えてください

まずは「マップ」を作成しました。自分がこれまで勉強、経験してきたことと、中小企業診断士1次試験の科目で関連性の高いものには「〇」を、全く触れてこなかったものには「×」をつけて表にまとめました。自分のリソースをどこにかけるべきか、逆にどこを省くべきかを、「見える化」したのです。結果、科目ごとにかける勉強時間に、明確な強弱をつけました。
教材に関してですが、色々な教材を調べ、一番自分に適している「通勤講座(現:スタディング中小企業診断士講座)」にしました。中小企業診断士1次試験は暗記作業が中心です。「いかに過去問を何回解くか」が重要と考え、スキマ時間を活用した過去問への取り組みやすさで選択しました。





本告 友規

本告 友規 取材の匠メンバー、中小企業診断士
兵庫県出身、大阪府在住。農学部卒業後、菓子メーカーに入社。その後マーケティングの部署で菓子ブランドのマネージャーを4年務めたのち、関西にある某テーマパークへ入社。現在は課金制サービスの企画・開発に従事。2022年2月中小企業診断士試験合格。同年5月中小企業診断士登録し、大阪府中小企業診断協会に所属。妻との育児完全分担を永遠のテーマとしており、中小企業診断士の活動の傍ら4歳と1歳女児の育児に励む。

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