【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【第1回 新規事業に活かすため中小企業診断士を志す】

【増田利弘さんインタビュー】

今回インタビューした増田利弘さんは、2018年度の中小企業診断士試験で合格しました。大手完成車メーカーで新規事業の企画に取り組みながら、合格を果たした経緯についてうかがいました。

外と戦える新規事業を目指して

――現在のお仕事について教えてください。

大手完成車メーカーで電気自動車(EV)のエネルギーに関する、新規事業の企画・開発を行っています。自動車の開発・販売については確固たる基盤があるのに対し、エネルギーのサービスは新しく世に出すことに取り組む業務で、企画・提案以外にも社内外の調整など、泥臭い部分が多い仕事です。

――中小企業診断士試験を受験されたきっかけは何だったでしょうか。

私はエンジニア出身ですが、商品企画の仕事に携わるようになり、マーケティングなどを勉強する機会が増えました。そして新規事業に取り組む中で、社内での調整をうまくやることと、事業として成功させることは別だということがわかってきました。私には「一年の計は元旦にあり」ということで年の始めに書店に行く習慣があります。2017年の1月、たまたま覗いた資格本のコーナーに、中小企業診断士の書籍を見つけました。こういう外と戦う力・汎用性のあるスキルが今の自分には必要なのだと思い、中小企業診断士を目指すことにしました。

「人の倍」2年間で2,080時間の勉強

――どのように学習を開始しましたか。

調べた結果、大手の資格学校に通うことにしました。1月だったので、まともに準備したら2017年の試験に間に合わないと思いましたが、ちょうど1.5年コースというのがあり、自分に合っていると思って申し込みました。通勤経路にある資格学校の通学コースに通うことにしました。

――どのような受験生活でしたか。

週2日、月・木で資格学校に通いました。朝6時から1時間勉強して、通勤の往復で30分ずつ、計2時間をベースに、仕事の後や土日に図書館に行くなどして、できる限り勉強時間を確保しました。子どもの部活で送迎することもありましたが、送った後、迎えるまでに現地の図書館に行くなど、いつでもどこでも勉強していました。1科目に集中すると他の科目の知識を忘れてしまうので、2科目くらいをできるだけ並行して、組み合わせながら勉強しました。試験を受験するに当たって、人の倍やろうと決め、2次試験を受けるまでに合計2,080時間の勉強をしました。

ビジュアル化して理解を促進

――1次試験対策で工夫されていたことはありますか。

パワーポイントでのビジュアル化を色々な科目で取り組みました。特に企業法務が苦手だったので、遺産相続などのややこしい論点はビジュアル化すると比較的頭に入りやすくなりました。テキストを切り貼りするだけでは頭に入りにくいのですが、自分で書くことを通じて理解ができます。また、過去問を重要だと考え、5年分を10周回そうとチャレンジしました。結局は7周くらいしか回せませんでしたが、ひたすら過去問に取り組みました。

――他にやってよかったことはありますか。

他流試合をたくさんやりました。通っていた資格学校以外の大手資格学校が実施している様々な模擬試験も数多く受けました。模擬試験はマイルストーンとなり、受けた後に復習する勉強材料にもなりました。アウトプットがあるからインプットがあるという意味でも模擬試験の受験は強くすすめたいです。また、受験仲間とライングループで勉強時間を報告しあうこともやっていました。月曜日の朝に前の1週間の勉強時間をお互い報告しあいます。「他の人がこれだけやってるから私も頑張ろう」と思えるので、自分の勉強時間を延ばすのにすごく役に立ちましたね。




鈴木 俊治

鈴木 俊治 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1985年埼玉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、鉄鋼メーカーでの海外営業職を経て、現在は医療機器メーカーにてマーケティング部門に勤務する企業内診断士。2022年9月に中小企業診断士登録。埼玉県中小企業診断協会所属。好きなことはHip Hopとラジオとポイ活。

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