【I・Aさんインタビュー】多年度受験も最終的には独学で中小企業診断士に合格

【I・Aさんインタビュー】多年度受験も最終的には独学で中小企業診断士に合格

【第1回 現職は大学教授】

【I・Aさんインタビュー】

現在は某大学の教授でDXなどを専門に講義を受け持たれているI・Aさん。第1回はどのようにして大学教授になったのかと中小企業診断士資格を知ったきっかけをおうかがいしました。

狭き門の大学教授に転身

――サラリーマンから大学教授になられたきっかけは

前職は大手企業の研究所に勤めていました。50歳を過ぎるころ、グループ関連会社に転籍するか、大学へ行くか悩んでいました。そんな時に、希望していた大学の教授の公募があることをタイミングよく知ったのです。その大学の学長や学部長は会社のOBで全く無関係な学校ではなく、とても親近感がもてました。もちろん、希望したからと言って大学教授の職を得るのは難しいことは承知のうえで、タイミングもよかったため公募に思い切って応募しました。公募は全国の大学であるのですが、やはり自宅から通える範囲がよかったため、今の大学のみ応募しました。

――大学で教授になるのは難しいのでしょうか

そもそも大学教授になることは狭き門で、現職の専門の先生が辞めなければポストが空かないのです。通常は全国の大学のポストが公募されているので、そのなかから30校ぐらい応募して、やっと地方の大学に決まるなどが普通です。大学のポスト得るため大学教員公募に応募しまくっている方を公募戦士などとも言います。1校しか応募していないのに、教授職を得ることができたのはかなり奇跡的でラッキーでした。

大学教授ってどんな仕事

――大学から内定をもらっていなかったらまだ会社に勤めていたのか

その可能性はあります。また中小企業診断士になって大学教授になるルートもあると聞いていました。経営関係学部の実務教員には博士号を取得していない元会社の役員の方もいるので、中小企業診断士の資格を取ってから大学教授になる可能性も探っておりました。

――大学教授になられて今どのように感じていますか

大学教授は部下や上司がいないので、個人経営者のようなものです。自分できちんと授業を組み立て、やることやっていれば何も言われません。教える内容やカリキュラムなども教授が自由に決められます。一方で自分にミッションを課して自分を律する方でないと、勤め上げるのは難しいと思います。

大学教授がなぜ中小企業診断士に

――大学教授なのにどうして中小企業診断士になろうと思ったのですか

大企業に勤めていたので中小企業診断士の資格は全く知る機会はありませんでした。最初に知ったのは会社の後輩が資格マニアで診断士資格を取得していたことから知りました。また研究所員でも研究ばかりではなくマネジメント寄りの業務も出てきて、マネジメント研修などを受けるようになり、中小企業診断士の資格に興味を持つようになりました。勉強を始めた一番のきっかけは2016年に勤務地が遠くに異動になり、往復2時間の通勤時間に勉強できると思い本格的に中小企業診断士の勉強を始めるようになりました。




須藤 弘幸

須藤 弘幸 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1970年東京都生まれ、東京育ち。大学卒業後、大手百貨店に入社。長年にわたり食品フロアのバイヤー、マネージャーに従事し、2022年中小企業診断士合格と同時に早期退職。2022年5月中小企業診断士に登録後8月に独立開業。現在神奈川産業振興センターにて中小企業の人材課題を支援するプロ人材活用センターのサブマネージャー。神奈川県中小企業診断士協会、神奈川中小企業診断士会、東京都中小企業診断士協会城南支部所属。

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