【木内義貴さんインタビュー】『理系脳からのアプローチ』―エンジニアの中小企業診断士試験攻略! 

【木内義貴さんインタビュー】『理系脳からのアプローチ』―エンジニアの中小企業診断士試験攻略! 

【第1回 試験勉強の定型化:1次試験は『学習の作業化』に落とし込む】

【木内義貴さんインタビュー】

理系出身のエンジニアながら難関資格である中小企業診断士資格に合格された木内義貴さん。製造業で平日の学習時間が1時間と制限される中、独学での1次試験突破など「自分に合う学習法」の確立が成功要因の一つではないでしょうか。仕事と直接むすび付きにくい思われる分野から試験へのチャレンジを検討されている方や学習方法に行き詰まりを感じる方はぜひご参考ください。

「鳥の目」・「魚の目」・「虫の目」

――現在製造業種で働かれているそうですが、どのようなお仕事をされているのか差し支えない範囲で教えていただけますか?

大学を卒業してから現在まで自動車製造会社に勤めています。仕事内容は入社当時から一貫して車載コンピューターのプログラム設計に携わっています。基本はOEMの自動車メーカーの方と要求文書のやり取りをして、お客様の希望に合ったシステムを実現できるよう日々取り組んでいます。

――単純に考えて理系の方と中小企業診断士の取得というのは中々結びつきにくいと感じますがこの資格を目指したきっかけなどを教えていただきたいのですが?

長年同じ仕事を続けてきて技術のことだけではなく「会社の経営」を広く体系的に学んでいきたいと思い受験を決心しました。私自身40台後半ですしセカンドキャリアも考えていかねばという思いもありました。今の仕事は「資格の有るなし」はそれほど求められていないですが、私自身が色々なものに手をつけるたちで。今までやってないことに入り込むんだ、と考えつきました。

学習をルーティン化して生活サイクルに組み込む

――(科目数が多く最初の山となる1次試験は)得意科目や苦手科目はありましたか?

運営管理や財務会計など答えの傾向が出やすいものはやりやすく感じました。一方で「覚えるモノ」は苦手で中小企業政策とかは最後まで雲をつかむような感覚でどうやって点数をとればよいのかと思っていました。

――しかし受験回数(1次試験2回、2次試験3回)からみると1次試験はいずれもストレート合格しています。どのような学習をされたのですか?

1次試験は独学で勉強しました。学習の効果はやっただけ上がっていく感覚がありました。私は試験範囲のインプットというより「過去問をやってみてわからないところを調べる」というやり方を実践していました。なるべく試験までにお金がかからずに済めばいいな、と。テキストとして「過去問完全マスター(同友館)」という問題集を使いました。この問題集は年度ではなく単元別になっており項目ごとに何度もやって理解するという方法を繰り返しました。

――1次試験の学習時間はどれくらいですか?

いままで時間はカウントしたことはないのですが平日で一日1時間くらい。休みの日で3~4時間くらい。トータルで400~500時間くらいです。

――1~2時間くらいというと効率の良さを求められますね

スキマ時間が大きいです。過去問マスターはとても重いですけど(笑)。会社まで毎日持っていき電車の待ち時間や昼休みに繰り返し問題を解き学習時間を捻出していました。

――では科目による学習時間のバラつきなどはありますか?

隔たりなく満遍なくやりました。何が得意で何が苦手かをできる限り自分で持たないようにしていました。全部フラットな意識でやっていたつもりです。

――過去問学習で1次試験を成功されました。続いて次試験へはどう取り組みました?

初年度は1次試験を終えるまではそれだけに集中したのでそこまで頭が回らなかったです。2次試験については試験合格後初めて色々知りました。でも学習の際はまあとりあえずやろうと。独学でやってみようと思いテキストや過去問などやってチャレンジしてみました。





住山 鉄治

住山 鉄治 取材の匠メンバー 中小企業診断士
愛知県出身。コンビニエンスストア本部のSV経験をもとに小規模小売店の組織運営・財務改善・マーケティング面からのサポートを得意とする。一方で医薬品登録販売者資格を有し薬局の店頭にて患者様のセルフメディケーション支援も行う。豊富な医薬品・健康食品知識をもとに累計5万人以上の患者様の不調を改善してきた。

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