【野村英樹さんインタビュー】超多年度受験で掴んだ中小企業診断士の資格で、今後は創業を支援したい!

【野村英樹さんインタビュー】超多年度受験で掴んだ中小企業診断士の資格で、今後は創業を支援したい!

【第1回 仕事の取り組み方に対する疑問が中小企業診断士を目指すきっかけ】

【野村英樹さんインタビュー】

野村英樹さんは、製造業向けCAEソフトウェア販売会社に勤務し、マーケティング部門で新規事業開発や販路開拓などを担当されています。趣味は音楽鑑賞、旅行、野球など多彩で、髪型もユニーク。そんな野村さんが中小企業診断士を目指すことになった経緯や動機をうかがいました。

ロジカルに考えて仕事をしたい

――現在のお仕事とそれまでの職歴を教えてください。

現在は、製造業向けCAEソフトウェア販売会社に勤務しています。今の会社に入る前は、複数の会社で法人向けの営業を経験しました。現在勤めている会社でも始めは営業担当でしたが、6年前から新規事業開発や販路開拓など、法人向けマーケティング業務を担当しています。お客様は、製造現場だけでなく、R&Dと言われるような研究開発部門や設計部門が中心です。

――現在の勤務先では、資格を活かした取り組みをされていますか。

社内の勉強会を独自に企画・開催して、資格取得を通じて学んだマーケティングや財務会計などのテーマで講師役を勤めています。社内の営業を担当しているほとんどの方は、財務会計に関する知識を持っていないので、最低限の知識を習得してもらうことが目的です。営業担当の方は、マーケティングという言葉に対して抵抗感があるので、勉強会を通じてマーケティングの視点でロジカルに考えることの大切さを理解し、営業活動に活かしてほしいと考えています。

――資格を取得しようと思ったきっかけを教えてください。

当時は営業をしていましたが、上長から言われることは「お客さんとお酒を飲んで仲良くなって、お客さんの懐に入るんだ」。自分はお酒に強いわけでもなく、お酒の席を通じた営業活動には正直違和感がありました。それだけなのか、営業活動をもっとロジカルにできないか。その方法を模索していました。ちょうどその頃に、中小企業診断士を目指していた会社の同僚から資格を紹介されたことがきっかけです。中小企業診断士の資格を目指すことで、マーケティング、生産、財務会計など幅広い分野の知識が学べるので、自分なりにロジカルな営業活動を考えるきっかけになると思い、挑戦を始めました。

不合格が続いても工夫せず、同じ学習方法を繰り返していた

――1次試験対策はどのような学習をされましたか。

受験を始めた当初、周りの方でも独学で勉強をされている方がいましたし、予備校を利用した場合の高い授業料の支払いなどを考えた結果、1次試験対策の学習は独学で始めました。TAC株式会社が出版しているテキストや問題集を繰り返し学習しました。

――2次試験対策も独学で学習されていたのでしょうか。

2次試験対策も同じく独学です。「ふぞろいな合格答案(同友館)」で過去問を解いて自己採点を繰り返していました。解いた過去問は、13年分くらいあったと思います。最初の頃は、解答時間を気にせず問題を解ききることに注力するなど、自分なりの工夫をしましたが、1次試験には通っても2次試験は何度挑戦しても不合格。合格は本当に遠かったです。今にして思えば、予備校が提供する受験対策の情報や合格者がSNSで発信する勉強方法などを参考にしてみるなど、やれることはたくさんあったはずです。でも、当時は積極的に情報を取ることをしませんでした。自分の学習方法を見直さなかったことは、本当に反省すべき点です。

――10年間という長期間の挑戦の中で、勉強方法の見直しはされなかったのでしょうか。

タキプロなどの受験生支援団体に参加していれば、自己流の学習方法を見直すきっかけになったかも知れませんが、なんとなく怖い印象があり参加しませんでした。その結果、完全に自分1人の世界で他の受験生との交流もないまま、合格する年までひたすら同じ勉強方法を続けていました。





古野誠治

古野誠治 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。IT関連の企業に継続して勤務。ITサービス開発・設計・構築、ISO認定取得などのプロジェクトを担当。コロナ禍を契機に、残り少ない会社人生を見直したことが、中小企業診断士を目指すきっかけとなった。2022年11月に中小企業診断士登録、東京都協会中央支部所属。

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