【毛利和裕さんインタビュー】日商簿記1級保有者の中小企業診断士試験ストレート合格体験記

【毛利和裕さんインタビュー】日商簿記1級保有者の中小企業診断士試験ストレート合格体験記

【第2回 がむしゃらに取り組むが 睡眠時間は削らない】
過去の記事:第1回

中小企業診断士を1年の勉強期間で合格したストレート合格生の毛利さん。その勉強方法はどのようなものだったのだろうか。第2回はストレート合格につながった勉強方法について紹介する。

1次試験の勉強方法

まず1次試験の勉強方法だが、某通信予備校の教材を利用したとのこと。その予備校を選択した大きな理由はまず安いことだったが、動画講義が約1時間であり気軽に視聴することができて、予定が立てやすかったこともあげられる。予備校講義で知識をインプットしてその内容をノートにまとめたり、過去問を解いたりすることにより定着をさせていった。1次試験の内容で、理解が必要な科目に対しては通信予備校の講義で十分理解できたようだ。毛利さんにとってはテキストを読むより講義を聞いて耳からインプットする勉強方法が合っていたのだ。そして、理解した内容をノートにまとめるのだが、これは後で見返すというよりもノートにまとめる作業が記憶定着に寄与するとのこと。対して記憶が必要な科目に対してはひたすら読んで書く、それで頭に入ってくるのだそうだ。ひたすら過去問を解いていき、過去問の問題集は3周ほど解いている。

1次試験の結果は

しかし、1次試験に臨むにあたり、すべての勉強範囲を十分勉強できていたわけではないようだ。一部ざっと詰め込んだ内容もあったのである。そもそも毛利さんは中小企業診断士の勉強を開始したときは2年で合格する計画を立てていたのだ。しかしそこは毛利さん、日商簿記1級の知識や大学の経営学部で学んだ知識のアドバンテージがあったとはいえ、見事1次試験を一発で合格してしまう。そうなると次は2次試験の勉強である。

がむしゃらに走り切った2次試験の勉強

毛利さんは、2次試験の勉強は1次試験合格後から取り組んでいる。使用する教材は引き続き某通信予備校の教材である。1次試験終了後から2次試験までおよそ3カ月弱、まずは3か月の綿密な勉強計画を立てたのかといえばそうではなく、毛利さんはがむしゃらに走り切ることを考えたと言う。1次試験に合格すると2年分の2次試験への挑戦権が得られるが、毛利さんが決めたことは1回目の2次試験で合格するつもりで勉強をするということだった。

予備校の教材に加えて、過去問にも取り組み「ふぞろいな合格答案(同友館)」で解答例と見比べる。そこで知識が抜けている項目や足りない項目を洗い出していった。目の前にある教材に必死に取り組んだものの、試験開催日までにすべては終わらなかった。しかし毛利さんには2次試験に合格するビジョンが見えていたようだ。事例Ⅳに対しては日商簿記1級の知識を活かして高得点が期待できることに加え、2次試験の本質が国語のような問題であり、文章を読んで書くことに関しては自信を持っていた毛利さんには特別難しい試験とは映っていなかったようだ。ただし、毛利さんの会社は製造業ではあるが自社工場は保有しておらず、製造業の生産ラインを見る機会はほとんどないため、事例Ⅲはゼロからの勉強で苦労はしたようだ。そして迎えた2次試験、試験当日は始まってしまえばどうにでもなれと開き直り、終わってみた自己評価は「通ったな」だった。結果は見事合格。

睡眠時間は削らない勉強スタイル

そんな毛利さんの勉強スタイルは、会社が終わってから家での勉強である。当時は残業も少なかったため平日は3~4時間は勉強できたようだ。短期間合格なので睡眠時間を削って勉強したのかというとそうではなく、「睡眠時間は重要」とのこと。隙間時間を活用したのかというと、通勤時間は短いし昼休みも時間が取れないようで「隙間時間は使わない」と言う。そんな順風満帆な受験生時代を過ごした毛利さんの合格後はまた次回に。








佐橋 俊介

佐橋 俊介 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1978年愛知県江南市生まれ、大阪府豊中市在住。学生時代はアメリカンフットボール部に所属しチームワークと忍耐を学ぶ。現在はメーカーに勤務しプラントエンジニアリングの営業に従事。2022年に中小企業診断士登録後、大阪府中小企業診断協会に所属し研究会活動や地域小規模事業者支援に力を入れる。プライベートでは男の子3人の父親として奮闘中。こどものゲームに付き合ううちにゲームにハマる。こどもには負けない。

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