【菅野靖雄さんインタビュー】スタートアップや若い会社をサポートしたい!日本を元気にするため診断士試験に挑戦

【菅野靖雄さんインタビュー】スタートアップや若い会社をサポートしたい!日本を元気にするため診断士試験に挑戦

【第1回 人生100年時代 セカンドキャリアに選んだ中小企業診断士】

大手電機電子メーカーに入社して以来、32年間にわたり経営企画・経営管理業務を担当してきた菅野さん。2020年に役職定年を迎えたことをきっかけに、自身のこれからのセカンドキャリアとして選んだのは中小企業診断士であった。その決意の背景にある菅野さんの人生観と、これまでのキャリアについてうかがった。

80歳まで現役で!マルチな人生を楽しみたい

東京都大田区在住の菅野さんは、妻と2人の息子と暮らしている。小さいころは活発だった息子たちは今ではすっかり大きくなり、手がかからなくなった。2020年に役職定年を迎えた菅野さんは、自身のこれまでの人生を振り返って、これからのキャリアプランと真剣に対峙するため、日本で唯一のライフシフトに特化したキャンパス「ライフシフト大学」に入学するそこでは、自分と同じような志を持つ仲間と「80歳まで現役で活躍する」というコンセプトのもと、かつて抱いていた夢を思い返し、これからの人生を仕事だけでなく趣味も含めて楽しめるように、さまざまなことを深く学んだ。「このような取り組みを通じて、学び続けることの大切さや楽しさを認識することができた。またそれが人生をより豊かにしてくれることを教わった」と語る菅野さんの表情は活気に満ちていた。実際に、バンドを組んでいた学生時代に憧れていたピアノを習い始めたり、書道教室で同じ趣味を持つ仲間と交流を深めたりと、仕事と趣味を両立させたマルチな人生を楽しんでいる。

管理畑一筋の32年間

菅野さんは入社以来、経営企画・経営管理に携わり、その業務は予実管理から中期経営計画の取りまとめまでと、非常に多岐にわたる。その中で特に印象に残っている仕事は、業績が伸び悩む中で敢行した構造改革である。構造改革の先にある会社の姿を、数字に裏付けられた綿密な将来予測とセットで示し、改革に向けたアクションプランの策定とその実行・推進の両方を求められた。特にリストラに関わる施策の推進は苦労が多かったが、その分、改革を成し遂げて業績が向上した時の喜びは一段と大きかった。

また、菅野さんはキャリアの約半分を海外(アメリカ、フランス)で過ごしている。海外では日本で従事してきた経営企画・経営管理の仕事に加え、工場の運営管理やアメリカでの販売、小売りなどマーケティング関連業務にも従事した。日本と海外のパイプ役としての役割も求められる中で、最初は日米での考え方や文化、性格の違いからコミュニケーションに苦労した。しかし、業務の本質は国が違っていても大きく変わらないことを学んだという。

自分の経歴を活かせる資格こそ中小企業診断士である

社内には中小企業診断士の資格を取得している同僚や後輩が複数おり、自身も経営企画・経営管理の仕事をしてきたことから、中小企業診断士という資格は認識していた。しかしこれまでは仕事が忙しく、「何か資格を取らなければいけない」と漫然と考えてはいたものの、行動に移せずにいた。そのような中、コロナ禍で仕事が完全在宅ワークになったことを機に、資格試験の勉強を始めることを決意した。数ある資格試験の中から中小企業診断士の受験を選んだポイントは、自身のこれまでのキャリアにあった。メーカーの管理畑として経営を学び、構造改革の一環で部門売却を手掛けた実績もある。さらには生産における工場との連携や販売マーケティングも経験している。これまでのキャリアを活かしながら、幅広い知識を勉強できることに魅力を感じ、中小企業診断士の受験を決めたのであった。








杉本 剛

杉本 剛 取材の匠メンバー、中小企業診断士
大阪府豊中市出身。東京協会中央支部所属。大学では薬学を専攻し卒業後に薬剤師資格を取得。大学院では創薬研究に携わり学位(医学修士)取得後、製薬会社に入社する。自社医薬品の育薬(有効性と安全性のデータを蓄積し新薬をより良いものへと育てること)と営業支援業務に従事する。その後、マーケティング部門で自社製品の成長戦略の策定と新薬開発プロジェクトに参画する。医療やヘルスケア分野に強みを持つ。

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