【第2回 1つココロに誓ったこと】
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9か月でストレート合格を果たした三笠じゅんさん。資格勉強、仕事、ママの両立に苦労し、試験前日は寝られない中でも、1次試験、2次試験に合格して中小企業診断士となる。その秘訣や企業内診断士について、現在・過去・未来の三部構成でお届けします。第2回目は「勉強方法」、「ウラ話」に迫ります。特にママさん受験生は必見の内容です!
ストレート合格の秘訣「短期集中型 × 複数回のサイクル」
三笠さんが中小企業診断士の受験勉強を開始したのは2021年1月末、そのままストレート合格を果たす。国家資格「応用情報技術者」試験に合格していたため、一次試験の「経営情報システム」は科目免除となった。
一番のストレート合格の秘訣は「短期集中型 × 複数回のサイクル」といえそうだ。短期集中型の三笠さんは、数か月間みっちり集中して勉強。最頻出の過去問を中心に、何度も何度も繰り返し勉強した結果、知識が定着していき、ストレート合格を果たした。
「不得意な科目もなく、(点数が)悪いこともなかった」と語る三笠さん。中小企業診断士は7科目あり、不得意科目がある人が多い。例えば、生産管理など今までの仕事と無関係な人も多く、馴染みの無い内容が出た時に「知らないから良くわからない」となりがちである。しかし、三笠さんは、短期集中型の勉強法を最大限に活用して、しっかりと得点を積み上げてきた。その結果、三笠さんは中小企業診断士受験に、意欲的に取り組み、ストレート合格を掴んだと言えそうだ。
一つココロに誓ったこと
受験勉強を志した際、一つ心に誓ったことがあったという。それは、「子供との時間は犠牲にしたくなかった」ということだ。1次試験は大手予備校、2次試験は独学(主に、「ふぞろいな合格答案(同友館)、「事例Ⅳの全知識&全ノウハウ(同友館)」)だった三笠さん。平日は子供が寝静まってから2~3時間を毎日、土日はどちらか一方を10時間しっかりと勉強した。その時は夫が子供の面倒を見てくれたという。夫の献身的な支えがあったからこそ、ストレート合格ができたといえる。また、勉強に打ち込む一方で、子供・家族の時間を大切にするために、休日はディズニーやユニバーサル・スタジオ・ジャパン等で子供と目一杯楽しむ。受験時代のひと時のリラックスタイムだ。オン・オフを明確に切り分けることで、ココロのエネルギーを蓄えて、より勉強に打ち込めたようだ。このように、勉強への短期集中型での打ち込み、夫の献身的なサポート、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン等で過ごす子供とのリラックスタイム等でオン・オフを切り分けたからこそ、ストレート合格を勝ち取ったと言える。
華麗なるストレート合格のウラでは
華麗なるストレート合格を果たした三笠さん。実は合格発表の時は、「絶対落ちたと思ったんですけど、受かっていたのでびっくりしました。」と、びっくりした気持ちが大きかったようだ。1次試験に合格して、2次試験までわずか2か月足らず。その2か月間、短期集中型で頻出過去問を繰り返し解いてきた。とはいえ、2か月間のみというプレッシャーもあったようだ。いつもなら直ぐに寝られるはずなのに、2次試験前日は夜中4時まで寝られず、万全の状態で試験に挑むことができなかった。更に、今までの仕事で馴染みの無かった「事例Ⅲ(生産・技術の事例)」で、満足した回答を書くことができなかった。通常の試験でも疲労する中、寝不足も相まったためだ。しかし、努力は裏切らなかった。合格発表当日、結果発表を見たときの「合格」という文字は、嬉しくもあり、本当にびっくりされたようだ。

松本 昌史 取材の匠メンバー、中小企業診断士
銀座にて、経営コンサルティングファーム「KICKコンサルティング株式会社」の代表取締役を務める。累計支援社数150社の実績。戦略策定からハンズオン(伴走)支援までの一貫したコンサルティングが強み。経営計画書策定、デジタル・マーケティング、管理会計業務に従事。クライアントは、ベンチャー企業から4期経営赤字の老舗企業と多岐にわたる。また、クライアントに対してCMO(最高マーケティング責任者)としても関与。