【中島正浩さんインタビュー】人生を変えた仲間との出会い

【中島正浩さんインタビュー】人生を変えた仲間との出会い

【第2回 苦難を乗り越えた出来事】
過去の記事:第1回

【中島正浩さんインタビュー】人生を変えた仲間との出会い

知人から刺激を受けて、中小企業診断士の勉強を始めた中島正浩さん。6年間の受験生活を仲間の支えで乗り越え、念願の試験に合格。2022年に中小企業診断士登録を行い、現在は企業内診断士として積極的に様々な活動を行っている。第2回は、受験勉強時の苦難から合格を勝ち取るまでの軌跡に迫る。

中島流試験勉強ノウハウ

中島さんが中小企業診断士の勉強を始めたのは長野県移住後である。長野県では、中小企業診断士講座を開いている学校への通学は困難なため、独学や通信講座を利用することとなった。

1次試験は得意だった。独学中心で3回の受験いずれも1回で合格している。得意科目は経営情報システムである。仕事や資格試験の勉強を通じてITに関する知識を習得していたからだ。その他の科目も「過去問を中心に取り組んだ。細切れ時間でも十分に勉強できた」と語った。

2次試験は、1次試験合格の年は独学中心で、2次試験のみ受けた年は、通信講座を受講していた。2年目と合格した6年目がA校で、4年目、5年目がB校である。勉強時間確保のために様々な工夫をしていた。

「80分の事例問題を解くには、まとまった時間が必要なので、会社からの帰り道、図書館やファストフード店に寄り、問題を1事例解いてから帰宅していました」

また、仕事が休みの日は、コワーキングスペースを活用し、長時間、事例問題に向き合っていた。

受験生活のターニングポイント

中島さんは受験勉強中、モチベーションが低下したことがあった。その後、どのようにしてモチベーションをあげたのだろうか。そこには、仲間との出会いがあった。

受験生活2年目の2次試験が不合格で、3年目は1次試験からの受験が必要になった。1次試験7科目からの受験を考えると、乗り越えられるのか自信がなく、勉強を再開しないまま時が流れた。モチベーションが上がらず、WEB勉強会で知り合った合格者に相談してみると、リアルの受験セミナーがあるからと勧めてくれた。時は4月のことである。そのセミナーで、勉強を開始して間もない方たちの姿を目にした。「モチベーションが高くキラキラしていた」と当時の様子を語った。この出来事で再受験を決意し、残り4ヶ月間の猛勉強で遅れを取り戻した。

次も受験生活3年目のことである。居住地の長野県の隣県である愛知県まで行って2次試験の模試を受験した。たまたま隣の席に座っていた方が、早く事例問題を解き終えていた。「すごいと思って、その方に思い切って声をかけたのをきっかけに仲良くなった」。その後、3、4年目の2次試験が不合格となり、3度目の1次試験受験が必要となった5年目のことである。モチベーションがあがらず、前述の模試で出会った方に相談した。「するとその方が、『元気を、やる気をみなぎらせるために』と言って、愛知県から長野県まで来て、励ましてくれた」。この出来事をきっかけに、志高く勉強を再開することができた。

6年間の努力が実り合格へ

中島さんは6年間の受験生活をついに終えることができた。6年目の2次筆記試験合格発表時の様子は、どうだったのだろうか。過去の合格発表当日は、期待しながら合否を確認していた。6年目の試験は出来がよくなかったため、不合格だと思い、あきらめていた。そのため、合格発表当日は、合否を確認していなかった。その後、自宅に中小企業診断協会から葉書が届いていた。開封すると、そこには『口述試験』についての案内が書かれていた。「信じられない」といった気持ちで数十秒間、固まっていた。その後、口述試験も無事に突破。ついに中小企業診断士試験の合格を手にし、6年間の受験生活にピリオドを打つことができた。






百田 行輝

百田 行輝 取材の匠メンバー、中小企業診断士・ITコーディネータ
1976年生まれ、福岡県出身、福岡県在中。大学でプログラミングを学び、大学卒業後、IT企業に入社。システムエンジニアとしてシステム開発に従事。その後、事業会社2社(小売業「通信販売」、製造業)で、社内SEとしてシステムの開発・導入に従事。システムエンジニア歴25年以上の経験を活かし、DX推進にも貢献。2020年中小企業診断士登録。2024年ITコーディネータ登録。福岡県中小企業診断士協会所属。

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