【大家正嗣さんインタビュー】未経験からの経営―中小企業診断士として開けた新たな視界

【大家正嗣さんインタビュー】未経験からの経営―中小企業診断士として開けた新たな視界

【第2回 中小企業診断士試験合格の軌跡】
過去の記事:第1回

現在、大手企業のグループ会社で代表取締役を務め、長年ITに携わりキャリアを築いてきた大家正嗣さん。中小企業診断士の資格を取得するため、3年間にわたり挑戦を続けた。「中小企業診断士の知識は、会社経営において不可欠だと実感した」と語る。

第2回では、大家さんの中小企業診断士試験合格の軌跡を辿る。

最後の挑戦:3年目の学習と合格への道

3年目の勉強では、2年目の反省を活かし、オンライン勉強会の頻度を意図的に減らした。2年目は勉強会への出席頻度が高かったため、自己学習の時間が不足していたことを実感。その分、自己学習に時間を割き、より効率的な学習方法を模索した。過去問の繰り返しだけでは効果が薄いと感じていた大家さんは、「100字トレーニング」など、応用力を養うための学習を重視した。

この「100字トレーニング」は、ココスタ勉強会の事務局が独自に作成したお題に対し、100字で説明するトレーニングであり、初見の問題に取り組む感覚に近いものだったという。過去問を何周も解いていると、解答を覚えてしまい、単調に感じることがあったため、この方法をメインに据えて取り組んだ。また、「解答の組み立て方を解説する参考書が自身に合っており、汎用的に使える解法を学べることに価値を見出した」と振り返る。

3年目になり、彼は自分なりに問題を解く「型」を確立した。型を構築するために、与件文の読み方から、制限字数内に答案を記載するルールまで細かく落とし込んだという。この方法により、初見の問題でも安定した解答が書けるようになり、正解をつかむ感覚を持てるようになった。

さらに、オンライン勉強会でできた仲間との交流が、モチベーションの維持に大きく貢献した。彼が参加していたのは少人数の勉強会で、「距離感が近く、参加者同士がファミリーのような雰囲気だったことが支えになった。この時の勉強仲間は合格後も交流が続いている」と嬉しそうに大家さんは語る。

そして迎えた3回目の2次試験。「これで受からなかったら、もうやめよう」と、まさにラストチャンスの覚悟で臨んだ。合格発表の瞬間は、2回目と同様、「もしかしたらダメかもしれない」と思っていたが、「自分の受験番号を見つけた時は、思わず二度見し、安心感が大きかった」と振り返る。一番の喜びは、3年間努力し続けたことによる「達成感」だった。

合格を家族に伝えると、奥様からは「合格してよかったね」と声をかけられた。その瞬間、彼の3年間にわたる挑戦が、大きな節目を迎えたのだった。

資格取得を通じて得た学習の工夫

大家さんは「中小企業診断士は絶対に取るべき資格だ」と強調する。その理由は、資格そのものの価値に加え、学習の過程で身につく力の大きさを実感しているからだ。例えば、限られた時間の中で効率的に勉強する方法を考え、実践する力。暗記が必要な部分とそうでない部分を切り分けたり、飽きずに学び続けるために科目を入れ替えたり、もっとも効率的な時間配分を考えたりすること。こうした勉強法の工夫は、ビジネスの多くの場面で応用できるスキルであると語る。 彼自身、もともと時間の使い方を気にするタイプではあったが、今回の学習を通じてさらにその感覚が研ぎ澄まされたと感じている。現在の仕事でもその力が活かされており、中小企業診断士試験の学びが業務改善や戦略策定の場面で大きな助けになっているという。そのため、「3年間という長い歳月は決して無駄ではなかった」と振り返る。








H.T

H.T  取材の匠メンバー、中小企業診断士
大学卒業後、化学業界において、商社・メーカー双方で営業・マーケティング業務に従事。幅広い製品に関わり、多数の海外企業との交渉経験を通じて異文化理解を深めてきた。趣味はドラマ鑑賞、スポーツ観戦。

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