【三宅裕子さんインタビュー】大好きな岡山に恩返しがしたい。人生100年、チャレンジは続く

【三宅裕子さんインタビュー】大好きな岡山に恩返しがしたい。人生100年、チャレンジは続く

【第2回 中小企業診断士になるってどういうこと? 向き合い続けた受験期】
過去の記事:第1回

【三宅裕子さんインタビュー】

仕事で全国の販売店を支援する中で、「地元岡山に貢献したい」と中小企業診断士を目指した三宅裕子さん。1次試験に4回、2次試験に2回挑戦し、見事合格を掴みました。試行錯誤の中で見つけた勉強方法をお聞きしました。

スキマ時間をフル活用した1次試験対策

――1次試験の勉強方法について教えてください。

2016年の3月、資格の学校TAC(以下TAC)に1.5年本科生として入学しましたが、仕事が忙しいのを言い訳にして真面目に勉強していませんでした。TACでもらえる問題集にもあまり手を付けずダラダラと勉強していたので、1次試験がなかなかクリアできませんでした。

――TACの1.5年コースが終わった後はどのように勉強されていましたか?

苦手な財務のみTACの単科コースをとりましたが、基本は過去問マスターを使って勉強していました。いわゆる爆弾科目に泣かされながら、2017年と18年に2科目ずつ合格。3年目になる2019年は「今年受からないと、また苦手な経済学を受け直さなきゃいけない」と焦り、延々過去問を解きました。

――お仕事では出張が多いとお聞きしましたが、いつ勉強していましたか?

そうですね、やはり自宅の机でガリガリやるというのではなくて、移動中などのスキマ時間を使って勉強していました。一番覚えているのは、2019年の5月、野音(日比谷公園大音楽堂)に行った時です。忌野清志郎の10周忌のイベントで当日チケットの販売があったので、その列に2時間並びながら過去問を解きましたよ。

――すごい! そんな人、三宅さんしかいませんよ(笑)

過去問こそ最高の教材!徹底的に向き合った2次試験

――2019年の1次試験に合格された後、その年の2次試験はいかがでしたか?

その年は全然だめでした。ずっと1次試験のことだけ考えてきて、いざ2次試験をやろうとして「何だこれは!?」と。1次試験とは断然レベルが違う。自分としてはそれなりにあがいてみたものの歯がたたず、どうしたらいいか全くわかりませんでした。

――しかし、翌2020年度に見事合格されましたね。何が変わったのでしょうか?

1次試験合格後、2次試験のチャンスは2回しかないですよね。また1次から受けるのは嫌だ、どうしても今年受かりたいと思って、2019年の試験後に自分に合った受験校を本気で探しました。そして、AAS名古屋で代表の鷺山はるこ先生と出会いました。合格者答案分析会で聞いた合格者の勉強法に衝撃を受けて、AAS名古屋の通信講座を受講することに決めたんです。

――衝撃を受けた勉強法とはどのようなものだったのですか?

一番驚いたのは「中小企業白書(以下白書)の勉強をしなさい」と言われたことです。白書なんて、1次試験の暗記科目でしょと思いますよね。違うんですよ。白書には国の考える課題や、その対応策が書いてあります。国の施策を理解するために白書を使うのだと、初めてその重要性がわかりました。それから、過去問ですね。過去問は最高の教材です。

――過去問の使い方についてぜひ教えてください。

AAS名古屋の設問分解講座®では、専用のシートを使って自分で過去問を分析し、先生から「ここは良いです」「ここは読みが足りません」と添削を受けます。予件文の内容を1次試験の知識と結びつけていくんですね。それを繰り返しやりました。他にも、「写経」をしなさいと言われて与件文・設問文を一字一句書き写すなど、徹底的に過去問と向き合いました。事例を戦略体系図に落とし込むなど、試験での点の取り方というよりも中小企業診断士としての姿勢を学ぶことができたと思います。

――試験勉強というよりも、診断士修業といった感じですね。

そうですね。中小企業診断士になるとはどういうことなのかを改めて考えさせられましたし、勉強したことは合格後の実務補習でも役に立ちました。

――お忙しい中、なかなか机に向かう時間もなさそうですが…。

それでも、直前期は休日に本番と全く同じタイムスケジュールで4事例を解くようにして、それを5年分やりました。繰り返すうちに時間や体力の使い方もわかってくるので、よかったと思います。





藤井 亜子

藤井 亜子 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1995年、長野県安曇野市生まれ。京都市立芸術大学美術学部デザイン科中退。長男を出産した後、産業能率大学の通信教育課程で経営学の基礎を学ぶ。2021年、さらなるステップアップのため中小企業診断士試験に挑戦。2022年6月、中小企業診断士登録。デザイナー兼中小企業診断士として地元安曇野で開業し、日々試行錯誤しながら活動中。

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