【刈谷力さんインタビュー】「収入とやりがい」セカンドキャリアを中小企業診断士で切り拓く

【刈谷力さんインタビュー】「収入とやりがい」セカンドキャリアを中小企業診断士で切り拓く

【第2回 初心を保ち続ける】
過去の記事:第1回

【刈谷力さんインタビュー】

セカンドキャリアを充実させるために、収入とやりがいを求めて、中小企業診断士を目指した刈谷力さん。第2回は、2次試験の勉強方法と、学習を継続する工夫などをうかがいます。

2次試験は別物

――続いて、2次試験のお話をうかがいます。2次試験1年目は、勉強時間も、解いた事例の数も、十分に積み上げた印象を受けました。しかしながら、実力に結びつかなかった要因を、どのように分析しますか。

自分の実力が、通り一遍の1次試験の知識だけだったんですね。しかし、2次試験は全く別物の試験なんです。別物の試験に対しての、点の取り方が身についていなかったと思っています。

――そうすると、2次試験の2年目に工夫をしたのは、どういったことでしょうか。

自分に合う通学講座が見つからなかったので、TBC受験研究会の通信講座と、あとはMMCの模試を4回受けました。特に、MMCの模試は、終わった後の面談の個別アドバイスがよかったですね。そこで多くの気づきがありました。

――厳しいことも含めて、弱点を的確に言ってくれる、ということなんでしょうか。

そうなんですね。弱点を個別に、面通しでズバリと指摘されると、これはまずい状況だ、というふうにわかりました。

――確かにそうですね。答案に赤字で添削をされるだけよりも、はるかにインパクトがありそうです。その他に力がついた勉強法はありましたか。

あとは、「ふぞろいな合格答案(同友館)以下「ふぞろい」」をほぼ毎年分買い、‘点を取れる’フレーズを見ながら、自分とずれているところを確認しました。「ふぞろい」は非常によかったですね。

継続するモチベーション

――「ふぞろい」を挙げている方は多いですね。2次試験対策は通信講座と模試が中心ということですが、一人で勉強となると、継続するモチベーションが弱くなりませんでしたか。

通信講座の締切日を守って、きちんとやることができました。というのも、2年目で妻から、「またこんなにお金かかるの」って言われて、負い目がありました。まさに背水の陣だったんですね。通信講座もちゃんとやらなきゃいけない、ギリギリでも課題を出さなきゃいけない、というふうに思ったわけです。

――さらにお金をかけるわけにはいかないぞと。

そうですね。今年で合格するぞ、という想いをモチベーションにしました。

――スタディプラスのアプリを使って、勉強時間を管理していたそうですが、それもモチベーションにつながりましたか。

スタディプラスは良かったですね。自分の勉強時間の記録に加えて、他の人が本当に頑張っている、「何々さんは昨日4時間やったんだな、すごいな」ということで、私も必死になりました。振り返ると、スタディプラスが、1番の続けられるモチベーションだったかもしれません。

――勉強時間確保の方法や、スイッチを入れる場所の工夫について聞かせてください。

会社は結構残業があったので、なるべく朝型にして、会社の近くで朝マックを食べながら、2時間くらい勉強するようにしました。往復1時間半の通勤時間と合わせて、平日は合計3時間半くらい勉強していましたね。私は、家に帰ると、ぐうたらになって、絶対やらないんですよ。

家族への気配り

――マクドナルドが、スイッチが入る場所だったんですね(笑)ご自宅で過ごす時間が少なくなったと思いますが、ご家族の協力を得るために、気を付けたことはありますか。

平日はほとんど家のことをやらずに、土日も結構自習室とかに行っていましたので、本当に妻には頭が上がらないんです。せめてもとの思いから、妻が疲れた時は、肩揉みをしました。とても気持ちがいいと言ってくれましたよ。

――素晴らしい肩揉みテクニックを持っていたんですね、これも勉強したんですか(笑)

お世話になっている、金蔓をしっかり喜ばすように、「気持ちいい、痛気持ちいい」と言われるくらいになるように、しっかり勉強しました(笑)




佐藤 宗一

佐藤 宗一 取材の匠メンバー、中小企業診断士
神奈川県横浜市在住。早稲田大学卒業後、都市銀行に入行。法人・個人営業、預金為替実務、マネジメントなど幅広く経験し、現在は都内信用組合に勤務中。2000年に中小企業診断士登録後、長年の「ブランク」を経て、活動を再開。セミナー講師や経営相談員など、活動の幅を広げている。東京都中小企業診断士協会、城東支部所属。

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