【山崎貴彦さんインタビュー】1次試験一発合格からまさかの大苦戦。試験を通して気づかされた本当に大切なこと

【山崎貴彦さんインタビュー】1次試験一発合格からまさかの大苦戦。試験を通して気づかされた本当に大切なこと

【第2回 苦難の2次試験で気づかされた重要なこと】
過去の記事:第1回

【山崎貴彦さんインタビュー】

コンサルティングファームに転職し、補助金関連のサポート業務を始められた山崎貴彦さん。第2回は、大変苦労されたという2次試験を中心に振り返っていただきました。

1次試験は難なく一発合格

――山崎さんは、1次試験を一発で合格なさったそうですね。どんな勉強法で攻略されたか、教えてください。

2017年に1次試験を初めて受験して、1回目でパスすることができました。私は、マークシート方式の試験はやり方を統一していまして、「過去問をひたすら繰り返し解く」というやり方です。そこで何回もつまずくような問題があれば、別のノートを用意してメモ書きを残しておきます。わからない問題の解法をしっかりと頭にたたきこみました。ほかの資格試験でも、このやり方で成功してきた経験があります。

――過去問の徹底した復習法にはどういった参考書などを使われたのでしょうか?

1次試験の勉強を始めたのは、2016年の12月位からでした。TACのテキストと問題集を一式まとめ買いして、5年分の問題を10週ぐらい繰り返し解いた記憶があります。さらに少し以前の過去問もやってみた方がいいと思い、古本屋に問題集を探しにいったこともありました。

2次試験ではまさかの大苦戦

――独学で1次試験をすんなりパスされたのは、凄いことだと思います。2次試験ではどうだったのでしょうか?

私にとっては、断然2次試験の方が1次試験より鬼門でした。コロナ禍における2次試験の受験期間の延長措置もあって、足かけ5年が合格に必要でした。この間、1次試験を2019年に再度受けていますが、こちらは1回目の受験同様に合格しました。

――2次試験において、何がそんなに難しかったのでしょうか?

模範解答がないっていうところが難しいですし、目指すべきゴールをつかみづらいところがありました。1次試験と2次試験で特性が全く異なると思っていて、1次試験は各案件の知識を元に解答していくようなところがありました。しかし、2次試験は覚えた知識をアウトプットしていかないといけません。この点で、自分にはとても難しかったです。

苦手な2次試験への対策に向き合う

――ご自身にとって難しかった2次試験、どのような対策をなさったか教えてください。

1年目はTACとは異なるテキストを用いて独学で2次試験対策をしましたが、これでは全く歯が立たないと感じました。それで2年目は、2次試験専門の予備校である「MMC」の通信講座を受講しました。この「MMC」のメソッドは、初心者でも取り組みやすい内容だったのです。因果関係を明確にする解答方法を学べますし、私が一番参考になったのは、キーワードマトリックスというものです。戦略や組織・人事など各レイヤーを設け、そのレイヤーごとの各分野で解答へ活用できるキーワードが一覧表になっています。これがとても使いやすかったです。「MMC」では動画配信の講義と定期的な課題試験があり、それを通じてレベルアップをはかることができたと感じています。

――MMC」から学ばれたものは多そうですね。ただ、それでも試験合格には至らなかったのですね。

そうなんです。レベルアップした結果、2年目の2次試験では合計235点を取ることができ、合格まであと「5点」と迫りました。学んだやり方は間違っていないと感じて、3年目もこれをベースに独学で臨みました。しかし、その結果は「なんと」また2年目と同様、「5点」足りなかったのです。2年目で点数の足りなかった事例Ⅳを入念に対策して臨んだ結果、科目点数としてはA判定でした。ただし、今度は事例Ⅰが足を引っ張ってしまいました。この3年目の2次試験で、自分にとって重要なことを気づかされました。それは「メンタル面の弱さ」だったんです。




H.S.

H.S. 取材の匠メンバー、中小企業診断士
新潟県出身。大学院理工学研究科を修了後、2003年に電子機器メーカーに入社。電子機器構成部品の材料開発業務を約5年経験し、転職。現在は輸送用機器メーカーに所属。次世代商品向け要素技術の研究開発担当を経て、組織内部の管理系業務や将来戦略検討を担っている。リスキリングのため、大学院経営学研究科を2022年に修了(MBA取得)。同年、中小企業診断士登録。ほかに修士(工学)など。

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