【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【第2回 1年半で1次・2次試験を攻略】
過去の記事:第1回

【増田利弘さんインタビュー】

2018年度に見事合格した増田利弘さんですが、それまで実に2,080時間を診断士試験の1次試験・2次試験の勉強に注いできました。第2回はその勉強の軌跡をうかがいました。

まずは1次試験の準備に集中

――最初に受けた2017年の1次試験はどうでしたか。

経済学・経済政策、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策の4科目を受け、3科目は合格しましたが、経営法務は不合格でした。勉強すれば合格できることはわかりましたが、経営法務は本当に苦手でした。

――得意科目はありましたか。

企業経営理論と運営管理は好きでしたね。新規事業に取り組むときに、企業経営理論はベースになる考えですし、メーカーにいるので運営管理はある程度は肌感があるというのもありました。店舗管理も背景になる知識などを知ることができ、すごくおもしろかったですね。

――苦手科目・時間をかけた科目などはありましたか。

経営法務は苦手でしたね。財務・会計もそれほど得意と思っていなかったので、かなり時間をかけました。

――2次試験対策は並行しましたか。

資格学校のカリキュラムでは2次試験対策が1次試験前に始まったのですが、あまり集中できませんでした。何に効果があるのかわからなかったですが、すすめられて日経新聞の春秋を40文字にまとめるトレーニング程度は取り組みました。それ以外は2次試験関連の勉強はできず、1次試験対策に集中していました。

グリップ感を感じられない2次試験の勉強

――2018年の1次試験で無事残る4科目に合格されました。2次試験の勉強は最初どうでしたか。

資格学校では1次試験後、2次試験に向かって突っ走るカリキュラムでした。先生から課題を与えられ、その場で時間内に解いて採点してもらうような訓練でしたが、最初は全く書けませんでした。資格学校の模範解答が自分の考えと異なる場合もあって、とてもとまどいました。

――どのようにして感触がよくなってきましたか。

「ふぞろいな合格答案(同友館)」シリーズを使うようになってから少しわかってきました。自分の考えと合っている解答もあり、納得できるようになりました。そうはいっても試験を受けるまでグリップ感が全くありませんでした。最後まで何が答えかわからない状態が続いてましたね。

不安を感じる余裕もない2.5ヶ月間

――2次試験の勉強はどのように行ってましたか。

事例を解いたらその時学んだ内容を資料に残していくことをずっとやっていました。解くところから一連で2~3時間かかってました。勉強会には参加しませんでしたが、受験生仲間には受験生支援団体の勉強会に参加している方もいて、情報をシェアしていただきました。

自分なりの工夫などはありましたか。

色々まとめることはやっていたので、各事例で使われるフレーズや考えを整理し、その中から拾って解答に仕上げていました。覚えるのが大変なので、とにかく書いて覚えるようにしていました。

事例によって得意・不得意はありましたか。

メーカーの人間なので、事例Ⅲはなんとなく勘所がわかるのですが、事例Ⅱのマーケティングやサービス関係は肌感覚がないため、難しかったです。事例Ⅳは苦手意識はありませんでした。1次試験の財務・会計は苦労しましたが、時間をかけて克服していたこともあり、比較的取り組みやすかったです。

――不安などはありませんでしたか。

正直、不安を感じている余裕はなかったですね。資格学校の模試も受けましたが、結果は良いときも悪いときもありました。当たるときと当たらないときがあって、資格学校の考え方によっても採点が違うのだと思ってましたね。




鈴木 俊治

鈴木 俊治 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1985年埼玉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、鉄鋼メーカーでの海外営業職を経て、現在は医療機器メーカーにてマーケティング部門に勤務する企業内診断士。2022年9月に中小企業診断士登録。埼玉県中小企業診断協会所属。好きなことはHip Hopとラジオとポイ活。

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