【I・Aさんインタビュー】多年度受験も最終的には独学で中小企業診断士に合格

【I・Aさんインタビュー】多年度受験も最終的には独学で中小企業診断士に合格

【第2回 独学にたどり着いた勉強法】
過去の記事:第1回

【I・Aさんインタビュー】

現職は大学教授であるI・Aさん。サラリーマン時代にご自身の仕事で経営マネジメントに携わるようになったことで中小企業診断士の資格に興味を持ち始めました。第2回はどのような勉強法だったのかをおうかがいしました。

予備校の合格メソッドが肌に合わず成績がダウン

――合格し資格を取得したのはサラリーマン時代か教授になってからでしょうか

2016年のサラリーマン時代から勉強を始めましたが途中中断してしまいました。最終的に合格し資格を取得したのは2021年で、大学教授の内定をもらってから1年後です。中小企業診断士の勉強は一度中断し、仕事に関連する資格取得に専念しました。途中中断があったため、最終的には1次試験を4回、2次試験を4回受験することになりました。

――勉強方法はどうしていたのですか

最初は本屋で参考書を見ても全く理解できず受かる気がしませんでした。しかし往復の通勤時間がもったいなので軽いノリで始めてみたのです。最初はスタディングを活用して勉強していました。スタディングだけで2016年に1次試験を受験し3科目合格しました。そこで思ったのがちゃんとやれば受かるかもという驚きです。その後、複数の予備校を受講しました。しかし予備校に通い始めてから、合格メソッドが肌に合わず成績が下がっていったのです。模試では成績が上がるものの本番試験ではでは成績が下がるとは何か勉強方法が違うのではと疑問が湧いてきました。

大学に内定したのが2021年3月で、4月から非常勤で授業のコンテンツを作成していったのでゴールデンウィークまでは忙殺されていました。途中勉強を中断していたこともあり、2021年の1次試験が7月だと2021年の受験は正直難しいと思っていました。しかし、偶然にもこの年、前年度と異なり、オリンピックとコロナの影響で試験日が延びたのです。これはもしかして頑張れば受かるかもしれないと思い本格的に2021年5月のゴールデンウイーク明けから勉強を再開し、なんとか8月の1次試験に合格しました。

勉強再開では独学でストレート合格

――2021年5月から勉強再開してストレートで合格したってことですね

YouTubeで独学合格している方の動画を見て、これは独学でも2次試験に合格できると思ったのです。会社推奨の難関資格も独学にて3か月間で合格できたので、思い切って独学に切り替えました。独学でも無理だったらもう資格は自分には向いていないと思い諦めようと思いました。最終的には予備校に頼るのはやめて、独学で過去問だけを徹底して勉強しました。

――教材は何を使用したのですか

特に使用していたのが1次試験はTACのスピード問題集でした。2次試験は「ふぞろいな合格答案(同友館)」(以下、「ふぞろい」)を中心に勉強しました。「ふぞろい」の活用は高得点となる重点キーワードをいかに解答文に入れ込むかだけを徹底的に訓練し、なんとか合格を勝ち取ることができました。独学で合格している方の体験を調べてみると合格につながるキーワードを書かないと合格できないと思い、ひたすら重点キーワードを覚えました。  

――得意な科目、苦手な科目は何ですか?

得意な科目は経営情報システムです。これは専門なのでほとんど勉強せずに合格できました。苦手なのは事例Ⅳです。自分が受験した年の事例Ⅳは特に難しかったです。解答用紙が白紙だった人が多く試験終了後は全員暗い感じでした。

――大学の教授で中小企業診断士の方って珍しいと思いますが

自分でも相当レアなキャラだと思います。大学の教授と中小企業診断士って全く関係ないですから。




須藤 弘幸

須藤 弘幸 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1970年東京都生まれ、東京育ち。大学卒業後、大手百貨店に入社。長年にわたり食品フロアのバイヤー、マネージャーに従事し、2022年中小企業診断士合格と同時に早期退職。2022年5月中小企業診断士に登録後8月に独立開業。現在神奈川産業振興センターにて中小企業の人材課題を支援するプロ人材活用センターのサブマネージャー。神奈川県中小企業診断士協会、神奈川中小企業診断士会、東京都中小企業診断士協会城南支部所属。

拓け!中小企業診断士の扉~受験奮闘編~カテゴリの最新記事