【赤宗行三さんインタビュー】2年目のオールA合格!好奇心旺盛なビール技術者が実践した、2次試験学習の軌道修正

【赤宗行三さんインタビュー】2年目のオールA合格!好奇心旺盛なビール技術者が実践した、2次試験学習の軌道修正

【第2回 4点に泣いた1年目と、軌道修正の2年目】
過去の記事:第1回

【赤宗行三さんインタビュー】

2016年に飲料メーカーに入社し、現在はビール工場の技術者として活躍している赤宗行三さん。2年間で診断士資格を取得するまでのストーリーを3回シリーズでお届けします。第2回は、2度に及ぶ2次試験の受験についてうかがいました。

あと4点に泣いた1年目

――1次試験は順調に全科目合格。2次試験はいかがだったのでしょうか?

2次試験は、初年度はそのまま受けました。236点で落ちたのです。評価は「ACBA」でした。

――わずか4点の差だったのですね。そして事例Ⅱが相対的に低かった。ご自身ではどのような思いだったのでしょうか。

めちゃくちゃ悔しかったです。その時TACの通信講座を受けていたのと、「ふぞろいな合格答案(同友館)」も使って勉強していました。その当時TACはしっくりこなくて…。1次試験はさっとなめて終わったような感じだったので、自分の中で基礎が全然できていない状態でした。なので、C評価だった事例ⅡのSWOTもめちゃくちゃなことを書いていて、そもそもS(強み)とO(機会)の切り分けもできていないような、そんな次元でした。基礎ができていないので、与件文のキーワードだけ盛り込んだような、的を射ない解答を書いてしまいましたね。

2年目の受験に向けた取り組み

――翌年の2度目の挑戦では、どのようなことに取り組まれたのでしょうか。

次の年は、基礎というか、理論に基づいた解答を書くようなイメージで修正をしていきました。テキストをしっかり読み、キーワード解答をやめて、TAC一本足で受験しました。1次試験の知識に基づいて解答するとどうか、を考えながら組み立てていきました。「時間をかけても仕方ないところはそれなり」の時間対効果が1次試験の勉強方法でした。2次試験も基本的には変わらないと思っています。

ブドウの収穫期と重なり、試験時間の捻出に苦しむ

――2度目の試験、苦労したことはありましたか。

2年目は仕事の方が忙しくて、時間が取れませんでした。ちょうど受験のタイミングとブドウの収穫時期が重なり、地方への長期出張になってしまいました。2カ月間ずっとホテル暮らしだったので、時間のやりくりが大変でした。

――どのように時間を捻出されたのでしょうか。

月曜日から土曜日までワインの仕込みをやるような生活になってしまいました。なので、日曜日は近くのファミレスで勉強するという形にしていたのです。ホテルの部屋に机がなかったので、平日は1時間ロビーで勉強をしていました。ファイナルシートは常に持ち歩いていました。

直前期と試験日当日の過ごし方

――直前期に工夫された点があれば教えてください。

できるだけ当日通りに過ごす日を作った方がいいと思うので、2週間前に全く見たことのない問題を、全く同じタイムスケジュールで解くということをやりました。直前期は問題を3周ほどやっているので、解くものがなくなってしまうのです。まっさらな問題を取っておいて、本番直前に本番のつもりで、パニックにならないよう勉強していましたね。

――そしていよいよ2年目の2次試験を迎えます。当日に心がけたことは何だったのでしょうか。

タイムマネジメントを計画通りにやっていくという点ですね。とにかく解答を書けないというのが一番NGですので。早めに書き終えるというのは心がけていたのですが、やっぱり何を書いていいのかわからないという問題があって、最後の2、3分でバーッと書き切るようなものもありました。最初にSWOTで色分けをし、問題文の端にこういうこと書こうかなとそれぞれの色で組み立て、そこからシャーペンに持ち替えて書くというルールにしていました。その手順通り、練習通りに解くよう心がけました。

――2次試験当日の、休み時間の過ごし方についても教えてください。

外に出て空気を吸いました。身体を動かしたり、歩いたり、リフレッシュするようにしていました。ちょっと失敗してひきずってしまうと、リカバリーできず、他の科目に悪影響を及ぼしてしまいます。会場の外に行って、身体を動かして戻ってくるようにしていました。 チョコレートも食べました。同じ味だと飽きるので、ホワイト、ビター、ストロベリー、マカデミアも用意しました。




高橋 良介

高橋 良介 取材の匠メンバー、中小企業診断士
2005年に国際物流の企業に入社。現在は専門商社で船積み業務に従事する。このままの自分ではまずいという危機感から中小企業診断士を目指し、2022年に診断士登録。埼玉県中小企業診断協会に所属。キャリアに散々悩んだ経験からキャリアコンサルタント資格を取得し、中小企業診断士と同時に研鑽中。

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