【植村裕加さんインタビュー】子育てをしながら勝ち取った中小企業診断士 ~挑戦を続けるママの秘訣~

【植村裕加さんインタビュー】子育てをしながら勝ち取った中小企業診断士 ~挑戦を続けるママの秘訣~

【第2回 子育てをしながら、いかに時間を生み出せるかが勝負】
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【植村裕加さんインタビュー】子育てをしながら勝ち取った中小企業診断士 ~挑戦を続けるママの秘訣~

中小企業診断士の資格を取得するために5年間の道のりを歩んだ植村裕加さん。資格勉強、仕事、ママの両立に苦労しながらも挑戦を続け、時間を有効活用する方法を生み出し見事合格へ。第2回目は「勉強方法」を紹介します。特に子育て中の主婦には、見逃せません! 

まずは時間、試行錯誤し続けた受験生時代

――子育てをしながらの勉強は、すばらしいことですが大変ですね。

1次試験、2次試験に共通して言えますが、いかに時間を確保するかですね。子供と一緒に寝て、朝5時前に起きて勉強すること。朝活の徹底です。それでも勉強したいから、わざと起こさなかったこともあります。

――1次試験は科目数も多いので、効率よく勉強する必要があると思います。1次試験に合格するコツはありますか。

平均で60点を目指すこと。経営法務は苦手でした。何回受けても40~50点台だったので。1次試験は、自分の苦手科目をいかに得意科目でカバーできるかが大事です。

――1次試験と異なり、2次試験は正答もありません。取り組んだ勉強方法は何ですか。

MMCの進め方に沿って勉強していました。「60点に満たないところだけ復習」する。やることが多くある資格学校よりも、自分に合っていたんです。そこで、自分の解答とMMCの模範解答をノートに貼り、比較することで苦手分野の特定ができました。不足点を絞り込んで克服することが大切ですね。合格者の勉強方法をまねることも有効です。あるYouTuberの「マイベストな答案を作り、ポイントをまとめるという方法」を、まとまった時間があるときに取り組みました。マイベストな答案は、毎年の振り返りにも活かせました。

――ベスト答案を作成するには、時間が必要になると思います。十分な時間が取れない場合に工夫した勉強方法はありますか。

今結構、動画ってありますよね。「2次専門知識&事例別攻略フロー修得道場」というLECの解説動画も参考にしました。動画を音声としても活用し、通勤中、買いもの中に聴いて脳内に染み付ける。子供のプールスクール中にも聴いていましたが、実は講義に集中していたのは余談です。

2次試験は計画とモチベーション

――すきま時間の活用も大事ですね。2次試験で特に苦戦したことはありますか。

事例Ⅱは苦手でした。初挑戦のネイルサロンの事例は失敗しました。サロンにはよく通っていたので経験則が働いたんです。自分のアイディア解答を書いてしまった…。自信はありましたが不合格。3回目の挑戦は豆腐屋の事例。今度は考えがまとまらず、「アイディアがありません」と遠回しに書いてしまった内容に。その結果、40点台でした。 アイディアを取り入れつつ、題意を外さないバランスが重要ですね。

――事例Ⅱは題意を忘れてしまいそうになりますね。多くの受験生が不得意とする事例Ⅳはどうだったのですか。

事例Ⅳは得点を取れていました。毎年本試験の問題を予想する先生がいて、その予想が結構当たるので助かりました。ただ、苦い思い出もあります。2回目の挑戦で「のれん」がうまく書けず、あまりにもできなさすぎて、試験会場のエレベーターの中で涙がでました。悔しかったですね。

――悔しい思いをしながらも、モチベーションを保つのは大変だったのではないでしょうか。

いろんな人から刺激を受けることが大事です。MMCが年に4回面談してくれて、定期的にアドバイスを受けていました。その先生が元多年度生だったので、相談しやすかったですね。あとは2次試験のオンラインサロンへの参加や、X(旧Twitter)、メルマガも活用して勉強のリズムを作っていました。仲間がいるとモチベーション向上につながります。

――時間とモチベーション管理について、特に工夫されていましたが、振り返ってみて受験生時代の自分へのアドバイスをお願いします。

「長期休暇をうまく使いなさい」と言いたいですね。主婦をしていると、試験直前期に時間が作れず焦ってしまいます。長期休暇の余裕のある時期に、演習に取り組む。ゴールデンウィーク中はだいたい1日2~3事例を解くと決めていたのですが、あまり実行できず…。計画を立てて、目標に向け行動することが大事です。






野原 悟

野原 悟 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1976年大阪府生まれ、神戸市在住。専門商社に勤務し、国内・海外の半導体検査装置の営業、技術対応、マネージメント業務に従事。中小企業診断士の超多年度受験生グループ「TKP43」に所属。YouTube演者や電子書籍の執筆などで活動中。2002年にM-1グランプリに出場経験あり。2022年に診断士登録後、兵庫県中小企業診断士協会に所属。「一度きりの人生を楽しむこと」をモットーに奮闘中。

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