【H.Kさんインタビュー】頭の中で「コーン」と音がし開眼。事例Ⅰが35点から88点へ飛躍。陰には妻の支え

【H.Kさんインタビュー】頭の中で「コーン」と音がし開眼。事例Ⅰが35点から88点へ飛躍。陰には妻の支え

【第2回 事例Ⅰの飛躍と妻の支え】
過去の記事:第1回

【H.Kさんインタビュー】

民間企業で一般管理部門に所属するH.Kさん。第2回は、2次試験の学習と事例Ⅰを飛躍した結果  について 、お話をうかがいました。

2次試験の事例の奥深さにはまる

――「2次試験の事例の奥深さには、少しはまるものがあった」と伺ったのですが、それはどういうことでしょうか?

2次試験は、事例企業の与件文を読んで解答する試験ですが、模範解答が無いことに驚きました。自分の経験や、作文のように自分の考えだけを書いても受からない。よくできている試験だな、奥が深い試験だなと思いました。同時に、高得点を取るには、何か秘密があるんじゃないかとも思いました。特に、1年目にD判定だった事例Ⅰは、2年目では、絶対に挽回してやろうという気持ちでいました。

頭の中で「コーン」と音がし開眼。事例Ⅰがわかるように

――2年目の2次試験の勉強はいかがでしたか?

2021年から別の予備校で勉強を始めて、2次試験の3か月くらい前の夏に、開眼したと思う時がありました。うまく言葉で表現できないのですが。合格答案を書くための一つのコツは、これなんじゃないかと思ったんです。今回は、行けるんじゃないかという気がした瞬間がありました。今でも、明確にその時ことを覚えていますが、頭の中で音がしたんです。授業を聞いていて、なんか「コーン」って。「あっ、わかった。わかった!」っていう瞬間があったんです。

――「わかった」と思うようになってから、何か変化はありましたか?

予備校では、8月くらいから、毎週試験がありましたが、事例Ⅰと事例Ⅱの点数が確実に「どん」と伸びるようになりました。「何かコツを掴んだ」と思いました。

――2次試験の苦手科目は、事例Ⅰだったと思いますが、得意科目はありましたか?

事例Ⅲは、2020年はA判定で、なぜか常に安定してました。事例Ⅳは苦手科目ですが、NPVで勝負するのではなく、損益分岐点分析や経営分析さえしっかりできれば、ある程度いけると自分では思ってました。個人的には、事例ⅠがD判定だったので、これを上げれば、うまくいくんじゃないかと思ってました。とにかく事例Ⅳより、事例Ⅰの点数を上げることを考えていました。

事例Ⅰの飛躍と妻の支え

――2回目の2次試験はいかがでしたか?

結果を言うと、合計259点で事例Ⅰが88点、判定はABACで合格しました。事例Ⅰは、1回目では35点だったのが88点になりました。事例Ⅳが、個人的には難しいと感じ、4割も取れないな。本当に落ちたと思いました。他の事例も難しいと感じたので、試験が終わった時は、何の手ごたえもありませんでした。

――事例Ⅰが53点アップしたのは、すごいですね。

自分でも得点開示をして、びっくりしました。2020年は、事例Ⅰがすごく悪かったので、何か理由があると思い、予備校を変えたのが、自分にはあっていたのだと思います。予備校でも事例Ⅰは極めて重要だという話をしていました。事例Ⅰを、しっかり書けるように努力しようと思った1年間で、それがうまい具合に結果が出たということなんだと思います。

――1年目と2年目の2次試験で、大きな違いは何だと思いますか?

恥ずかしいのですが、2年目は壁に「今年絶対合格する。中小企業診断士になる」って書いた紙を貼っていました。あとは、やはり妻の支えです。すごく応援してくれました。2年目が駄目だとまた1次試験から、やり直ししなくてはいけない。何とか、今年で合格したいと思っていました。2年目は、気合が入っていたと思います。実は、2次試験の3日くらい前に、妻がいきなり「あなたこれプレゼント」って言って、合格と書かれた手作りのペンケースをくれたんです。中を開けて見たら「夫が、中小企業診断士になれますように」って書いた絵馬の写真と湯島天神のペンが入っていました。当日は、それを持って試験会場に行きましたが、絶対今年受からなければならないという気持ちになりました。





松尾啓子 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。2022年5月に中小企業診断士登録後、独立診断士として活動を始める。前職では、出版社に20年近く勤務。役員秘書、取次・書店営業、管理部門などに従事。現在は、公的支援機関の事務局業務で中小企業をサポートする。趣味は、東京マラソン当選がきっかけで始めたランニング。フルマラソンは20回以上完走。

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